インテリア実例共有サービス「RoomClip(ルームクリップ)」を運営するルームクリップ(東京・渋谷)が、2020年8月に新たに10憶円の資金を調達し、20年9月から新規事業に乗り出した。RoomClipに蓄積されたユーザーの属性・行動データなどを提供することで、企業のマーケティング活動を支援する。

RoomClipアプリの画面。右は自分が投稿した写真やお気に入りの写真を、フォルダなどを使って整理できる「マイページ」
RoomClipアプリの画面。右は自分が投稿した写真やお気に入りの写真を、フォルダなどを使って整理できる「マイページ」

 RoomClipは、インテリアや部屋の様子といった写真を投稿・共有するサービス。新型コロナウイルスの感染拡大により自宅で過ごす人が増え、住環境への関心が高まったことを背景に20年5月には月間ユニークユーザー数が830万人に到達した。主なユーザーは20~40代の女性で、ルームクリップによれば30代女性の国内人口の約30%がユーザーという。

 ユーザーは投稿された写真を見て部屋のコーディネートなどの参考にするほか、写真に「いいね」やコメントを付けることでほかのユーザーと交流できる。また、写真内のアイテムに楽天やAmazonといった販売サイトの商品情報をタグとして付けられる点も特徴。販売サイトへのリンクも表示される。

 ルームクリップの髙重正彦社長は、「『このアイテムはどこで買えるの?』というコミュニケーションがユーザー間で活発になり、14年から販売サイトへのリンク機能を実装した」という。しかも、タグ付けは現時点ではユーザーが無償で行っている。「『誰かの役に立っている』といううれしさがコミュニティーの軸。手間がかかるにもかかわらず多くのユーザーがアイテムにタグを付けている」(髙重社長)。

投稿した写真内のアイテムにタグがあるとアイコンが表示される。複数のアイテムにタグを付けることが可能
投稿した写真内のアイテムにタグがあるとアイコンが表示される。複数のアイテムにタグを付けることが可能

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