アスクルはライオンの新商品発売に当たり、ネット通販の「LOHACO」を使った新マーケティングサービスを利用していくことを明らかにした。「LOHACO Insight Dive」(ロハコ・インサイト・ダイブ)と呼ぶサービスで、LOHACOにおける顧客の購買・行動データとメーカーの顧客データやオウンドメディアのデータなどを統合。より詳細に販売や施策の結果を分析・検証できるようにすることが狙い。
2019年8月に同サービスを開始しており、これまでは約10社が主にキャンペーンの検証などに使っていた。今回のライオンのように、商品を販売した後の顧客動向を分析するといった本格的な取り組みは初めて。
適用するライオンの新商品は子供用の「クリニカKid's はみがきのおけいこ」で、20年9月9日からLOHACO限定で販売している。幼少期の子供には「触覚防衛反応」と呼ぶ本能的な働きにより、歯ブラシを口に入れることを避ける傾向がある。歯みがきの習慣を教えることは、親にとって負担が大きく、子育てにおける課題の1つになっているという。
今回の商品は、そうした負担を軽減するのが狙い。既存の「クリニカKid'sハブラシ」に取り付けるアタッチメントとスマートフォン用アプリで構成した、いわばIoT歯ブラシだ。アタッチメントには加速度センサーを内蔵し、歯ブラシの動きをデータ化する。これに絵本型コンテンツのアプリを連動させ、歯みがきをするとアプリ上の泥だらけのキャラクターがきれいになるというストーリーを仕立てた。
キャラクターが次第に笑顔に変わることで、「清潔=気持ちいいこと」ということを理解させ、自主的に歯みがきの習慣が身に付くようにする。同時に歯ブラシの動きから、顧客ごとの歯みがきの頻度やスキルに加え、親の関心度などのデータを把握できるようにした。
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