スシローグローバルホールディングス傘下のスシロークリエイティブダイニング(大阪府吹田市)と台湾・聯發國際餐飲事業による合弁会社Sharetea Japan(シェアティージャパン、東京・千代田)は2020年8月20日、台湾茶専門店「シェアティー」の日本1号店を東京・新宿に出店した。

東京・新宿マルイ本館の1階にオープンした台湾茶専門店「シェアティー」の店舗
東京・新宿マルイ本館の1階にオープンした台湾茶専門店「シェアティー」の店舗
[画像のクリックで拡大表示]

目標は国内500店舗、お茶のスタバを目指す

 台湾発祥のシェアティーは1992年に創業した台湾茶業界の老舗で、世界に500店舗を展開する人気ブランドだ。回転すしのあきんどスシローでは同ブランドとのコラボレーションで「光るゴールデンタピオカミルクティー(2019年7月発売)」「光るゴールデンタピオカ黒糖ミルク(19年11月発売)」など、“光るタピオカ”をうたった商品を発売した実績がある。

 シェアティージャパンでは「ちょっとの上質を、毎日の贅沢(ぜいたく)に。」をコンセプトに、本格的な台湾茶を手ごろな価格で提供するという。用意するドリンクメニューはストレートティーおよびティーラテが各5種類、フルーツティーが3種類となっているが、タピオカ入りはタピオカミルクティー1種類だけだ。

 ちなみにストレートティーとティーラテ、タピオカミルクティーにはMサイズとLサイズがあり、それぞれホットとアイスを選べる。フルーツティーはLサイズ、アイスのみだ。また出店先の国・地域に合わせてローカライズした商品を提供するのもシェアティーの特徴で、日本店オリジナルメニューとして紅茶ソフトクリームを提供する。

 シェアティージャパンの小林哲社長は「若年層には『コーヒーが飲めない、でもカフェが好き』という需要が存在する。日本の台湾茶市場は2000店舗程度までは成長する可能性が大きい」と日本初出店の理由を語る。小林氏によれば「生活のスイッチをオンにする飲み物がコーヒーなら、スイッチをオフにしてリラックスしたいときにお薦めなのが台湾茶」とのことだ。

 「おこがましいかもしれないが、ティー版のスターバックスを目指す。国内の出店は500店舗が目標」(小林氏)

シェアティージャパンの小林哲社長。ワールドグループのアパレルブランド「ハッシュアッシュ」の営業責任者や「ピンクラテ」の社長を務めた経験を持つ
シェアティージャパンの小林哲社長。ワールドグループのアパレルブランド「ハッシュアッシュ」の営業責任者や「ピンクラテ」の社長を務めた経験を持つ
[画像のクリックで拡大表示]

 「大手飲料メーカー、外食チェーンも台湾茶商品を続々と市場に投入している。また他の台湾茶専門店との競合も避けられない。そんななかで市場に進出するには『新しい台湾茶の楽しみ方』を提案することが重要だ」と言う小林氏は、シェアティー独自のサービスを強調する。

 シェアティーが提供するサービスの第1の特徴は、茶の味や香りを長持ちさせるために、抽出したドリンクの中にティーバッグを追加して提供することだ。またお茶にシロップを入れるのが台湾茶の一般的な楽しみ方だが、シェアティーでは茶葉本来の味を楽しんでもらうためにシロップの甘さを控えめにした上で「無糖」「標準」「甘め」から選べるようにしたとのこと。新店の店長・山田浩貴氏は「お茶のうま味を最大限に引き出すために専用のティーエスプレッソマシンを導入し、お茶の種類ごとに抽出方法を変えている」と語る。

定番のストレートティー。左から鉄観音ティー、ブラックティー、四季ティー、ルビーティー、ウーロンティー。四季ティー、ウーロンティー、鉄観音ティーはMサイズが350円(税別、以下同)、Lサイズが400円。ブラックティーはMサイズが380円、Lサイズが430円。ルビーティーはMサイズが700円、Lサイズが800円となっている
定番のストレートティー。左から鉄観音ティー、ブラックティー、四季ティー、ルビーティー、ウーロンティー。四季ティー、ウーロンティー、鉄観音ティーはMサイズが350円(税別、以下同)、Lサイズが400円。ブラックティーはMサイズが380円、Lサイズが430円。ルビーティーはMサイズが700円、Lサイズが800円となっている
[画像のクリックで拡大表示]
フルーツティーは3種類。左からレモンモヒーティー、フルーツティー、グレープフルーツティー。価格はレモンモヒーティーが600円、他の2種類は650円
フルーツティーは3種類。左からレモンモヒーティー、フルーツティー、グレープフルーツティー。価格はレモンモヒーティーが600円、他の2種類は650円
[画像のクリックで拡大表示]

台湾茶=リラックスのイメージで店舗を演出

 シェアティーでは台湾茶のコンセプトを視覚的に伝えるために、店舗や制服など、デザイン業務の企画・監修を、芸能界にもファンの多いファッションデザイナー・平安座(へんざ)レナ氏に依頼した。同氏を起用した理由について小林氏は「ファッション感度の高い人がチームに関わることで台湾茶の新しい楽しみ方に関するアイデアが広がると考えた」と説明する。

 平安座氏は「飲食業界での仕事は初めてだった。哲さん(小林氏)が台湾茶の事業を始めると聞き、台湾に行ってシェアティーを飲んでみたらおいしかった。すぐに哲さんに電話をかけて『私も一緒にやりたい』と言った」と、デザイン業務を担当することになった経緯を語った。

 平安座氏によれば「内装は上品でぬくもりのある黄色をメインカラーにしたのがポイント。カップは老若男女が親しめるよう、あえてロゴだけのシンプルなデザインにした」とのこと。またユニークな制服については「飲食店の制服は無地で清潔感を出すのが一般的。しかし『台湾茶の新しい楽しみ方』を表現したいと思い、海外のリゾート地などで目にした開放的で大胆な柄を採用した」とのことだ。

スタッフの制服について説明する平安座レナ氏(左)。小林氏とはアパレル業界の共通の知人の紹介で知り合ったという
スタッフの制服について説明する平安座レナ氏(左)。小林氏とはアパレル業界の共通の知人の紹介で知り合ったという
[画像のクリックで拡大表示]

 シェアティーの今後について小林氏は「目標だけが独り歩きしないように、500店舗展開に向けてまずは1号店を成功させること。お客様の声を反映させながら、2号店、3号店は早めの出店を検討している」と語る。その鍵を握るのは、シェアティーが提案する“新しい台湾茶の楽しみ方”への若者たちの評価だろう。

(写真提供/Sharetea Japan)