フォント開発を手掛けるタイププロジェクト(東京・練馬)が「東京シティフォント」を発売した。2009年から展開する「都市フォントプロジェクト」の一環で、横浜をイメージして17年7月に発売した「濱明朝」、名古屋をイメージして20年3月に発売した「金シャチフォント 姫」に次ぐ3つ目の都市フォントだ。

「東京シティフォント」の例
「東京シティフォント」の例
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 東京シティフォントは、都市空間に増えつつあるデジタルサイネージや交通機関の案内表示などに適したフォントとして開発した。遠距離からの判別性と表示品質の安定性が特徴だという。正体・コンデンス(長体)・コンプレス(超長体)の3スタイルに、それぞれEL(エクストラライト)、L(ライト)、R(レギュラー)、M(ミディアム)、B(ボールド)のウエートがあり、合わせて15フォントの構成。一部フォントの販売価格は2万750円(税込み)だが、サブスクリプションモデルも提供しているため、年額3万円(同)で同社のフォントをすべて使える。販売目標は明らかにしていない。

デジタルサイネージは面積が限られるので、視認性を下げずに情報をしっかり表示できるようにした。正体やコンデンス(長体)、コンプレス(超長体)の3スタイルに、それぞれEL(エクストラライト)、L(ライト)、R(レギュラー)、M(ミディアム)、B(ボールド)があり、合計で15フォント
デジタルサイネージは面積が限られるので、視認性を下げずに情報をしっかり表示できるようにした。正体やコンデンス(長体)、コンプレス(超長体)の3スタイルに、それぞれEL(エクストラライト)、L(ライト)、R(レギュラー)、M(ミディアム)、B(ボールド)があり、合計で15フォント
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 都市フォントプロジェクトについて同社の鈴木功社長は、「固有の文化を持つ都市の個性や魅力をフォントのデザインに取り入れることで都市らしさを具現化し、都市の魅力をさらに高めようとした。都市独自のフォントをコミュニケーションツールとして活用することで、都市のアイデンティティーを強化しようという試み」と語る。

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