製品もスタッフのサービスも革新的

 デカトロンの製品は価格が安いだけでなく、革新的でもある。なかでも面白いのは、マリンスポーツエリアにあったSUBEA(スベア)ブランドの「Easybreath(イージーブレス、4090円)」。これはフルフェースタイプのシュノーケリングマスクで、鼻から空気を吸って口から出す“自然な呼吸”ができるのが特徴。深く潜ってもシュノーケルに水が入ってこない構造になっているのもポイントだ。

 また、ラケットスポーツエリアで発見したPERFLY(パーフライ)ブランドの「EASY NET 3m(イージーネット、4990円)」もユニークな製品と言える。ちょっとしたスペースがあればその場で楽しめるのがバドミントンの魅力だが、問題はネットの設置。ネットなしで遊んだ経験のある人は少なくないはずだ。しかしイージーネットを持っていれば高さ1.5m、幅3mのネットを1分もかからずに用意できてしまう。ネットを収納するケースに、ラケット2本とシャトルコック1個を収納するスペースがあるのもニクい。

イージーブレスのサイズはS/MとM/Lの2種類。ギナール社長は「4人家族なので4つ買った」と言っていた
イージーブレスのサイズはS/MとM/Lの2種類。ギナール社長は「4人家族なので4つ買った」と言っていた
イージーネットを広げたところ。ネット、ラケット、シャトルコックをセットにした「EASY SET(イージーセット)3m」は6290円
イージーネットを広げたところ。ネット、ラケット、シャトルコックをセットにした「EASY SET(イージーセット)3m」は6290円

 各エリアには実際に商品を試せるスペースがあり、体験型商業施設としての一面も持つ。自分で試したり、スタッフに実演してもらったりもできる。しかも、各エリアに常駐するスタッフは、すべてそのスポーツの経験者だ。担当する商品がどのように使われるのか、実際にスポーツを体験していないと来客が満足するサービス、説明ができないという考えを基に接客面も工夫している。

 デカトロンはダイバーシティーを重視しているため外国人のスタッフも多いが、全員日本語OKなので、分からないことがあれば遠慮なく聞いてみよう。スタッフが着用している名札は基本的に名字ではなく名前なので、親近感を持って声を掛けられるはずだ。

フィットネスエリアの日本人スタッフ、ハルコさんは、ハンドル付レジスタンスバンド「Tonetube(1290円~)」の使い方を実演してくれた
フィットネスエリアの日本人スタッフ、ハルコさんは、ハンドル付レジスタンスバンド「Tonetube(1290円~)」の使い方を実演してくれた
ゴルフエリアではベトナム人のアンさんがパッティングをレクチャーしてくれた
ゴルフエリアではベトナム人のアンさんがパッティングをレクチャーしてくれた

 低価格のイメージがあるデカトロンだが、本格的な製品もある。例えばVAN-RYSEL(ヴァンリーゼル)ブランドのロードレース用自転車「CF CN 900」の価格は19万8800円。とはいえスタッフによれば、カーボンフレームでこの低価格は見かけないとのことだ。

 またEVADICT(エバディクト)ブランドの「ULTRA 15L(8790円)」は、80~300kmという本格的なトレイルランニング用のバッグ。水分補給のためのウオーターブラダー(2L)も付いている。計5つのストラップでフィット感を調整できるので安定性は抜群。もはやバッグではなくウエアと言っていいレベルで、ウオーキングが趣味というギナール社長もお薦めしていた。

 個人的に気になったのが、OXELO(オクセロ)ブランドの折り畳み式キックスケーター「Town9 EF V2(2万4900円)」。重量は6.4kgとやや重いが、平らなところの移動ならトロリーモードでキャリーバッグのように転がして持ち歩ける。

 現状、日本ではデカトロン自体の知名度がそれほど高くない上、新型コロナ感染症流行の影響で客足も伸びていない。しかし、コストパフォーマンスの良さとブランドの革新性、サービスの質の高さが認知されれば、デカトロン幕張店は人気店の1つになりそうだ。

カーボンフレームのロードレース用自転車「CF CN 900」。サイズはXSからXLまでの5種類
カーボンフレームのロードレース用自転車「CF CN 900」。サイズはXSからXLまでの5種類
トレイルランニング用バッグ「ULTRA 15L」。サイズはXS/S、M/L、XLの3種類
トレイルランニング用バッグ「ULTRA 15L」。サイズはXS/S、M/L、XLの3種類
折り畳み式キックスケーター「Town9 EF V2」。対象身長は145~195cm、最大耐荷重は100kg
折り畳み式キックスケーター「Town9 EF V2」。対象身長は145~195cm、最大耐荷重は100kg

(写真/吉村 永)


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