2020年4月7日の緊急事態宣言を受け、開催を自粛・延期するところが多かったリアル脱出ゲーム。そんななかSCRAP(スクラップ、東京・渋谷)は、いち早く既存ゲームをリモート化して公演にこぎ着けた。結果、売り上げは前年比2%から10%まで回復。リアル脱出ゲームの新しい可能性も見えてきた。
自粛要請から3週間でリモート公演を実現
リアル脱出ゲームとは、マンションの一室や学校、病院などを舞台に、さまざまな謎を解いて会場から脱出する体験型のエンターテインメントのこと。脱出できたときの達成感や、物語の登場人物になりきって謎を解いていく没入感が魅力だ。2010年ごろからじわじわとブームになり、今でも20代の若者を中心に人気を博している。
その名の通り「リアル」の場でゲームを楽しむという性質上、緊急事態宣言発出後は、都心で開催される公演の多くが自粛・延期を余儀なくされた。
そんななか、20年4月7日の緊急事態宣言からわずか3週間でビデオ・Web会議アプリ「Zoom」を利用した「リモート公演」を実現したのが、リアル脱出ゲーム人気をけん引してきたスクラップだ。
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