ベガコーポレーション(福岡市)が運営する家具のD2C「LOWYA(ロウヤ)」が、2020年3月に過去最高の月商7億円を突破した。前年同月比では9割以上もの増加となる。業績好調の裏には新型コロナウイルスの影響による巣ごもりや、在宅勤務化の流れがあるという。その実態について聞いた。
ネット市場の競争激化でブランディングに注力
家具のD2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)「LOWYA」は、デザインやファッションへの感度が高い20~30代に人気のネット通販サイト。デザイン性の高い家具が、手ごろな価格で購入できるのが魅力となっている。
2004年にベガコーポレーションの立ち上げとともにスタートしたLOWYAは、創業当時から堅調に売り上げを伸ばし続けてきた。16年からは成長に拍車がかかり、20年3月に月商7億円を突破。前年同月比で93.9%増となる。「15年ごろから行ってきたブランディングやプロモーション、自社サイトへの人の呼び込みが実を結んだのが成長の理由」とベガコーポレーション執行役員マーケティング統括部統括部長の京谷謙吾氏は話す。
LOWYAはもともと楽天市場やYahoo!ショッピングといった大手ECサイトでの販売が中心だった。しかし現在は、売り上げ全体の約4割を自社サイトが占める。一体どんな施策を展開したのか。
創業から約10年間、LOWYAはブランドイメージを意識してこなかったそうだ。ネットで家具を提供し、プロダクトがどんなものか伝わればいいという考え方だった。
転機は2015年。ネット市場の価格競争が激しくなったため、顧客に「LOWYAで買いたい」と指名してもらえるサービスを提供する必要に迫られ、ブランディングに力を入れ始めた。
ライバルはIKEAや無印、LOWYAの製品戦略
LOWYAの家具の特徴は、低価格でおしゃれな部屋を実現できること。「意識しているのはニトリ、IKEA、無印良品」と明言する京谷氏。この3社とどのように差別化しているのだろうか。
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