全国小売店の販売データを集計する日経POS情報で、2020年4月の来店客千人当たり販売金額の前年同月比伸び率を調査した。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、「ケーキ・パン材料」「生クリーム」「粉類」が大きく伸びた。

ケーキ、パン作りを楽しむ家庭が増えている(写真/Shutterstock)
ケーキ、パン作りを楽しむ家庭が増えている(写真/Shutterstock)

 日経POS情報の食品ジャンルにおける2020年4月の前年同月比伸び率上位は、1位「ケーキ・パン材料」(166.3%増)、2位「プレミックス」(139.9%増)、3位「生クリーム」(125.1%増)、4位「乾パスタ」(99.1%増)、5位「パスタソース」(98.3%増)というラインアップだった。

日経POSデータ食品カテゴリーの前年同月比伸び率ランキング
日経POSデータ食品カテゴリーの前年同月比伸び率ランキング

 ケーキ・パン材料の伸び率166.3%増とは、19年4月に比べて2.66倍伸びたという意味。4位の乾パスタ、5位のパスタソースも前年同月比ほぼ2倍の伸びである。20年2月と3月の伸び率トップは畜肉缶詰だったが、2月は前年同月比40.0%増、3月は74.3%増だった。畜肉缶詰は4月も76.2%増と伸びているが、伸び率ランキングでは10位。2月の伸び率40.0%では、4月だと30位にも入らない。

2月の伸び率トップ「畜肉缶詰」が40.0%増。4月は伸び率30位でも44.0%増
2月の伸び率トップ「畜肉缶詰」が40.0%増。4月は伸び率30位でも44.0%増

 緊急事態宣言を受けて在宅率が高まり、自宅で食事をするようになったことから、食品購入額が大幅に増えている。消費に占める食費の割合を表す「エンゲル係数」は20年2月、2人以上の勤労者世帯で25.0%に上昇し、34年ぶりの高水準になっている。20年3~5月はさらに高まりそうだ。

 1位のケーキ・パン材料は、ベーキングパウダーやバニラエッセンス、ドライイースト、ゼラチンといった商品群だ。通常月の千人当たり販売金額は500~600円台で、クリスマスシーズンの12月とバレンタインデーの2月に大きく伸びる季節周期がある。それが20年3月は1068円で例年の2倍、20年4月は1594円と異次元の伸びを見せている。

 販売金額上位には、森永製菓「クックゼラチン」、日清フーズ「スーパーカメリヤ ドライイースト」、共立食品「ホームメイド アーモンドプードル」、アイコク「ベーキングパウダー」といった商品が並ぶ。20年2月は乾パスタや即席食品など保存の利く非常食が伸び、3月はホットケーキやお好み焼きなどの材料になるプレミックスが台頭。4月に入るとパンやスイーツ作りを楽しむ家庭が増えている様子がうかがえる。

有料会員になると全記事をお読みいただけるのはもちろん
  • ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
  • ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
  • ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
  • ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー
ほか、使えるサービスが盛りだくさんです。<有料会員の詳細はこちら>