複数の交通手段を1つのアプリで検索・予約・決済まで可能にするMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)。先行するスイスでは、ユーザーが利用した交通手段をアプリが自動判別し、最も安い料金を請求する新たな機能が話題を呼んでいる。

スイス連邦鉄道(SBB)が展開するMaaSアプリ「SBB Mobile(エスべーべー・モバイル)」には、「Easy Ride(イージーライド)」という斬新な事後発券機能が搭載されている(写真提供/FAIRTIQ)
スイス連邦鉄道(SBB)が展開するMaaSアプリ「SBB Mobile(エスべーべー・モバイル)」には、「Easy Ride(イージーライド)」という斬新な事後発券機能が搭載されている(写真提供/FAIRTIQ)

 MaaSアプリの特徴の一つとして、月定額のサブスクリプションモデルやデジタルフリーパスなど、複数の交通サービスを統合した料金プランの多様化、それを可能とする決済テクノロジーが注目されている。

 そんな中、スイスの国鉄であるスイス連邦鉄道(SBB)が提供するMaaSアプリ「SBB Mobile(エスべーべー・モバイル)」の斬新な機能が話題を呼んでいる。それは、リアルの切符を購入せずとも、ユーザーが利用した交通サービスをアプリで自動判別し、「最低価格」で事後発券するというもの。「EasyRide(イージー・ライド)」という名称で展開されており、2018年9月からの実証実験を経て、19年9月から実用化された。

 このアプリを開発・提供するのは、SBBのOBが立ち上げたスタートアップ、FAIRTIQ(フェアティック)だ。CEOのGian-Mattia Schucan氏は、SBBでカウンター窓口、自動券売機、コールセンターのオペレーション、インターネットおよびモバイルのマルチチャネルチケット部門の役員を務めた後、16年にFAIRTIQを設立した。

ジュネーブ湖のほとりを走るSBBの国際特急列車、ユーロシティETR 610(写真提供/SBB)
ジュネーブ湖のほとりを走るSBBの国際特急列車、ユーロシティETR 610(写真提供/SBB)

 では、Easy Rideの機能を具体的に説明していこう。

アプリが公共交通の利用を自動判別

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