新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、外出を自粛している人も多い。そんななか、注目されているのがスマホやタブレットを使って行うオンラインフィットネス。なかでも大きな話題となっているのが、約15年前に大ヒットした「ビリーズブートキャンプ」の最新版だ。

「令和版 ビリーズブートキャンプ」はオンラインフィットネスサービス「LEAN BODY」で配信中。利用料はプランによって異なり、月額980~1980円(税別)
「令和版 ビリーズブートキャンプ」はオンラインフィットネスサービス「LEAN BODY」で配信中。利用料はプランによって異なり、月額980~1980円(税別)

配信のタイミングと新型コロナウイルスの流行は「偶然」

 オンラインフィットネスサービスを提供するLEAN BODY(リーンボディ、東京・渋谷)が配信する「令和版 ビリーズブートキャンプ」は、1日30分のプログラムを7日間行って腹筋などを鍛えるエクササイズのコンテンツ。20年4月11日に配信が開始されると、2日間で7000人、約2週間で1万2000人の新規会員を獲得した。「外出自粛要請が始まる前の20年1月と比べて、新規登録者数は約14倍に伸びた。ビリーズブートキャンプのコンテンツは約2週間で2万1000回再生されている」とLEAN BODYの中山善貴社長は話す。

 「ビリーズブートキャンプ」は米国出身のフィットネスインストラクターのビリー・ブランクス氏が自身の軍隊での経験を生かして考案した。日本では05年にDVDが発売されている。ブランクス氏はプログラムに「ビリー隊長」として登場。腕立て伏せや腹筋などのハードな運動を指導しながら、「お遊びのつもりか!」「声が小さい!」などと檄(げき)を飛ばすブランクス氏のキャラクターが受け、日本でも一大ブームとなった。だが、なぜ15年たった今、再び注目されたのか。

 「実は、令和版の企画は半年以上前から進んでいた」と中山社長は話す。リーンボディは18年3月にサービスを開始。ヨガやピラティス、筋トレやストレッチなどのフィットネス動画を提供しており、主なユーザーは20代半ば~40代の女性だ。女性が自宅で楽しめるフィットネスを考えていた際、DVDの売り上げが約150万部もあり、知名度も高いビリーズブートキャンプの最新版を思いついたという。19年6月にブランクス氏に交渉し、撮影を行ったのは20年1月。配信のタイミングが政府の外出自粛要請と重なったのは偶然だ。

 「新型コロナウイルスの影響で在宅時間が増え、自宅にあったビリーズブートキャンプのDVDを再びやり始めた人も多かったのではないか。そのタイミングで令和版が配信になったこともあり、話題になったと考えている」(中山社長)

強度の調整と「時短化」で一度挫折した層にも訴求

 ビリーズブートキャンプといえば内容のハードさに挫折する人が多かったことでも知られている。そこで、令和版はフィットネスの強度を下げた。さらに、既存版は1回のプログラムが30分~1時間と長かったが、令和版は全体的に短くして30分に統一した。ユーザーからは「外出はできないが、自宅で運動して息抜きができた」「不安な要素が多いなか、『ビリー隊長』の言葉に元気をもらった」という声が上がっているという。

 「再ブームをきっかけに、日常的にあまりインターネットを使わないという層に向けてDVDの発売も予定している」(中山社長)

 オンラインフィットネスをやりたいと思って検索しても、どれが自分に合っているのか分からない人もいるはずだ。そんなとき、かつて大ヒットしたプログラムであるというアドバンテージは大きい。さらに時代のニーズに合わせて「時短化」したことも、新規会員登録へのハードルを下げることにつながったのだろう。

(写真提供/リーンボディ)