携帯電話大手3社の5G商用サービスがそろい踏みとなった。KDDIは2020年3月23日、オンライン発表会を開催し、20年3月26日に5Gサービスを開始することを発表した。当面5Gのエリアがかなり狭いが、イベントを多数開催するなど5G関連のサービスでアピールする。

KDDIは20年3月26日より5Gの商用サービスを開始すると発表。5G対応スマートフォンは7機種の投入を予定している
KDDIは20年3月26日より5Gの商用サービスを開始すると発表。5G対応スマートフォンは7機種の投入を予定している

5Gを活用した体験価値創出を最も重視

 ソフトバンク、NTTドコモに続き、携帯電話大手3社の中で最後に次世代通信「5G」の正式な商用サービスについて発表したのはKDDIだった。サービス開始は20年3月26日。NTTドコモが5Gサービスを始める25日とソフトバンクの27日の間となる日で、携帯電話の国内シェア順に開始するという格好になった。

 この発表会で明らかにされた内容は大きく3つある。サービス、料金プラン、5G対応スマートフォンだ。KDDI社長の高橋誠氏が端末や料金よりも長い時間を割いて説明したのがサービスである。高橋氏は「5Gは技術ワードで語るものではない。新しい体験価値をどう生み出すかが大事だと思っている」と話し、5Gを活用したサービスについて複数の取り組みを紹介した。

 まずは同社が東京・渋谷区などと取り組んでいる「渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト」での取り組み。Netflixで配信されるアニメ「攻殻機動隊」シリーズの最新作「攻殻機動隊SAC_2045」とのコラボレーションにより、渋谷のさまざまな場所でXR(VR/AR/MR)技術など活用し、同作品に関連するさまざまな体験ができるイベントが実施されるという。

「攻殻機動隊SAC_2045」とコラボレートし、渋谷で5GとXR技術を活用したさまざまなイベントを実施する。画像はKDDIのネット発表会より
「攻殻機動隊SAC_2045」とコラボレートし、渋谷で5GとXR技術を活用したさまざまなイベントを実施する。画像はKDDIのネット発表会より

 次に音楽ライブなどのエンターテインメントに関する取り組みだ。その1つとなる、新たな音楽体験を提供する「au 5G LIVE」では、20年7月に開業する「Zepp Haneda (TOKYO)」にau 5Gの基地局を常設することで、会場だけでなく離れたライブビューイング会場や、スマホなどでの映像配信によるライブ体験を、よりリッチなものにする取り組みが進められる。ちなみにその第1弾として、同会場で実施される「SEKAI NO OWARI」のライブイベントにおいて、5Gを活用したステージ演出を実施する。

「Zepp Haneda (TOKYO)」に5Gの基地局を設置し、それを活用した新しい音楽ライブ体験を提供。「SEKAI NO OWARI」のライブイベントがその第1弾になる
「Zepp Haneda (TOKYO)」に5Gの基地局を設置し、それを活用した新しい音楽ライブ体験を提供。「SEKAI NO OWARI」のライブイベントがその第1弾になる

 この他にも、ライブ配信サービスなどを手掛ける「SHOWROOM」と業務提携し、同社が20年春以降に提供予定の、スマホの縦画面に合わせたプロの動画コンテンツを配信する「smash.」の有料サービスを「auスマートパスプレミアム」会員に一定期間無料で提供することを発表した。吉本興業と共同で、5Gを活用した新たなエンターテインメント体験創出を推進することなども明らかにしている。

 アートに関する取り組みもある。「ARTS & CULTURE PROGRAM」では、最先端の作品から国宝などの文化財まで、AR(拡張現実)を活用して現実空間にさまざまなアートが浮かび上がる体験を提供する。

アートに関しては、au Design projectの「ARTS & CULTURE PROGRAM」に関する取り組みを紹介。ARグラスを活用し、先端アートから国宝など幅広い取り組みを実施する
アートに関しては、au Design projectの「ARTS & CULTURE PROGRAM」に関する取り組みを紹介。ARグラスを活用し、先端アートから国宝など幅広い取り組みを実施する

 そしてスポーツに関する取り組み。既に提携を発表しているプロ野球の「横浜DeNAベイスターズ」や、Jリーグの「名古屋グランパスエイト」などのホームスタジアム上で、XRや自由視点などの技術を活用する。プロサッカー選手の本田圭佑選手が運営するトレーニングサービス「Now Do」と、5G時代のスポーツテクノロジー活用に関するパートナーシップを組むことも明らかにしている。

5Gを活用したスマートスタジアムの事例として、名古屋グランパスの本拠地である豊田スタジアムでの事例を紹介。ARグラスやスマホアプリを活用した、新しい試合観戦スタイルを提案する
5Gを活用したスマートスタジアムの事例として、名古屋グランパスの本拠地である豊田スタジアムでの事例を紹介。ARグラスやスマホアプリを活用した、新しい試合観戦スタイルを提案する
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