グローバルエージェンツ(東京・渋谷)が運営するソーシャルアパートメントが好調だ。ラウンジや広いキッチンなど、住人が気軽に交流できる共有スペースが特徴で、オープンから3週間で144室が満室になるほど。出会いを求める若者から支持され、業績を拡大している。

19年12月にグローバルエージェンツが主催したソーシャルアパートの住人交流会「TOKYO SOCIAL NIGHT OUT」。関東の24棟から184人が参加した
19年12月にグローバルエージェンツが主催したソーシャルアパートの住人交流会「TOKYO SOCIAL NIGHT OUT」。関東の24棟から184人が参加した

 グラスを片手に笑顔で盛り上がる若者たち――。2019年12月8日に都内でグローバルエージェンツが開催したイベントの様子だ。同社は、関東や関西を中心に44棟(2658室)のソーシャルアパートメントを展開。この日のイベントには、関東の24棟から184人が集まった。同じ日に大阪でも関西エリアの物件間交流イベントを開催しており、現地の様子を動画で中継した。

 ソーシャルアパートメントは、主に一人暮らしの若者を対象にした集合住宅で、ワンルームタイプの居室とラウンジなどの共有スペースを備える。特に、充実した共有スペースで住人が交流できる点が若者たちに支持され、新しい物件ができると、オープンから短期間で満室になる状態が続いている。

 例えば、19年9月にオープンしたソーシャルアパートメント「ネイバーズ武蔵中原」(神奈川県川崎市)は、全144室で広いラウンジやカウンターキッチンのほか、コワーキングスペース、スクリーンを備えたシアター、楽器演奏が可能な防音室、フィットネススタジオなどの共有スペースを備えている。トイレや風呂、洗濯機は共用で、家賃は13平方メートルのワンルームが5万2000円から。別途管理費8000円、水道光熱費1万1000円が必要だ。毎月の費用は、周辺の同程度のマンション相場よりも若干高いが、渋谷から30分圏内にあって便利ということも手伝って、19年9月21日のオープンから3週間で満室になった。入居者の平均年齢は28歳と若く、女性が4割を占める。

 同社のウェブサイトでは自社の物件を「毎日がドラマのような日常」とアピールしている。新たな出会いを見つけたり、人脈を構築できたりすることが若い人にとって大きな魅力となっている。

19年9月にオープンした「ネイバーズ武蔵中原」。敷地面積は約2000平方メートルで広いラウンジやキッチンのほか、ライブラリー、大型スクリーンを備えたシアターなどの共有スペースが充実している。居室の面積は13.15~20.68平方メートル、家賃は5万2000~7万3000円
19年9月にオープンした「ネイバーズ武蔵中原」。敷地面積は約2000平方メートルで広いラウンジやキッチンのほか、ライブラリー、大型スクリーンを備えたシアターなどの共有スペースが充実している。居室の面積は13.15~20.68平方メートル、家賃は5万2000~7万3000円

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