ブームのけん引役は「軽キャンパー」

 キャンピングカーと一口に言ってもその内実はさまざまだ。トレーラー形式のようにクルマでけん引するものもあれば、クルマ自体を改造し、宿泊に必要な装備を追加したタイプもある。ワゴンやバンをベースにしたタイプには、外から一見した限りではキャンピングカーに見えないものも多い。普段使いにも利用できるとあって、人気が高く、キャンピングカーショーでも数多く出展されていた。

 中でもブームのけん引役を担う存在となっているのが、軽自動車をベースにした「軽キャンパー」だ。

 近年の軽自動車は「軽ハイトワゴン」と呼ばれるタイプの人気が高い。軽自動車規格の車体サイズを最大限に生かし、広い室内空間を誇るこのタイプなら、シートアレンジによって大人が体を伸ばして寝られるスペースを確保できる。天井が上に向かって開く「ポップアップルーフ」と呼ばれる装備を加えれば、就寝可能な人数を増やすことも可能だ。

ホンダN-VANをベースにしたホワイトハウスの「N-VAN COMPO」。車両価格込みで196万9000円(税別)から
ホンダN-VANをベースにしたホワイトハウスの「N-VAN COMPO」。車両価格込みで196万9000円(税別)から
N-VAN COMPO。サイドオーニングにプライバシーテント、電子レンジ、冷蔵庫、サイクルキャリアなどのさまざまなオプションが装備された写真の状態で、465万2000円(税別・諸費用別途)。ポップアップルーフの装着で全高が増しているが、ダウンサスキットを装着すれば軽自動車登録が可能になるという。「軽キャンパー」の王道とも言える、小さいながらもラグジュアリーな作り
N-VAN COMPO。サイドオーニングにプライバシーテント、電子レンジ、冷蔵庫、サイクルキャリアなどのさまざまなオプションが装備された写真の状態で、465万2000円(税別・諸費用別途)。ポップアップルーフの装着で全高が増しているが、ダウンサスキットを装着すれば軽自動車登録が可能になるという。「軽キャンパー」の王道とも言える、小さいながらもラグジュアリーな作り

 キャンピングカーの値段は上下の幅が広く、キャンピングカーショーに出展されたクルマの中には、税別(以下同)で2000万円を超える高級タイプもあった。「キャンピングカー白書2018」によれば、300万~500万円台が44.7%を占めているというが、ベースとなる車体価格が安価な軽キャンパーなら300万円以下のものが中心となる。さらに維持費が安く抑えられるメリットもユーザーから評価されている一因だ。

 キャンピングカーというと、室内空間の拡大を考えるあまり取り回しの悪い大型な車体、というイメージを抱いている人もいるかもしれない。しかし軽キャンパーにそんな鈍重さはない。会場に出展されていた各社自慢の軽キャンパーをいくつも見て回ると、その人気の高さに納得がいった。

 だが、出展されているクルマのセールスポイントの文言に「納期」が混じっていることが途中から気になり始めた。RV協会のブースで質問したところ、「軽キャンパーはボディーの加工が必要なタイプが多く、内装品の取り付けも手間がかかり、もともと納期は長め。さらに現在は軽キャンパー需要に供給が追いつかず、半年から長いものでは2年という納期を掲げているところもある」とのこと。軽キャンパーの人気の高さがうかがえるエピソードだ。

見慣れない場所で神経質になってしまうようなペットでも、“我が家”の延長ともいえるキャンピングカーなら落ち着いて旅を続けられると愛犬家からの需要も高いという。そのためのオプションを出展しているメーカーも多かった
見慣れない場所で神経質になってしまうようなペットでも、“我が家”の延長ともいえるキャンピングカーなら落ち着いて旅を続けられると愛犬家からの需要も高いという。そのためのオプションを出展しているメーカーも多かった
断熱処理を施して居住性を高めたり、外部電源なしでの給電を可能にしたりするソーラーパネルのオプションがはやりのようで、各社から出展されていた。写真はAUTOONEの「給電くんPOPUPルーフ」。写真の状態で304万1469円(税別・諸費用別途)
断熱処理を施して居住性を高めたり、外部電源なしでの給電を可能にしたりするソーラーパネルのオプションがはやりのようで、各社から出展されていた。写真はAUTOONEの「給電くんPOPUPルーフ」。写真の状態で304万1469円(税別・諸費用別途)
車内の空間を最大限に有効活用しているとはいえ、やはり軽キャンパーのデメリットは車内の狭さ。サイドオーニング+テントでプライバシーが保てるスペースを車外に造設することでそのデメリットを解消するのも流行している。AUTOONEが出展するこの「エアーオーニング」はフレームがエアーチューブになっていて「軽量・丈夫・風に強い」のが特徴とのこと
車内の空間を最大限に有効活用しているとはいえ、やはり軽キャンパーのデメリットは車内の狭さ。サイドオーニング+テントでプライバシーが保てるスペースを車外に造設することでそのデメリットを解消するのも流行している。AUTOONEが出展するこの「エアーオーニング」はフレームがエアーチューブになっていて「軽量・丈夫・風に強い」のが特徴とのこと