三菱地所が2020年1月24日に丸の内エリアのまちづくりの新施策を発表。東京駅北側の常盤橋エリアに「高さ日本一」のビルを建設。有楽町エリアと合わせて重点的に再開発を推進していく。

三菱地所の吉田淳一社長は「常盤橋エリアと有楽町エリアを重点的に再開発計画を進める」と話した
三菱地所の吉田淳一社長は「常盤橋エリアと有楽町エリアを重点的に再開発計画を進める」と話した

 三菱地所は1998年に丸の内エリアの再開発に着手。2002年竣工の「丸の内ビルディング」、07年竣工の「新丸の内ビルディング」など、東京駅前を中心にした建て替えを第1ステージ、東京商工会議所、東京会館との共同開発で18年に竣工した「丸の内二重橋ビル」など大手町エリアの建て替えを第2ステージとして、およそ10年単位の計画で一帯に高層ビルを次々に建設した。

 新たな施策は「丸の内NEXT(ネクスト)ステージ」の名で始動する。「ここ最近の価値観やテクノロジーの進化は著しい。中長期のビジョンを抱きつつ、常に時代に合わせて進化し続けるという意味を込め、あえて第3ステージではなくネクストと名付けた」と同社の吉田淳一社長は話す。

 ビルの建て替えや丸の内仲通りの整備などのハード面の開発と並行しながら25年をめどにエリアで集めた各種データやテクノロジーを使い、ソフト面も強化していく。具体的には購買データを商業施設の運営に活用して利用者にマッチングした情報を提供するサービスや、就業者や来訪者の動向を把握して防災や減災に役立てるなど、デジタル基盤を整える方針を示した。

地上390メートルの「日本一高い」複合商業ビル

 今回重点エリアとしたのは東京駅北側の常盤橋エリアと有楽町エリア。常盤橋は神田駅方面に向かうJRの線路と首都高速道路、永代通りに挟まれた場所で、東京メトロ日本橋駅、三越前駅からも徒歩圏。この場所にA棟、B棟からなる高層の複合商業ビルを建設予定で、27年に竣工するB棟をもって全面開業する。核となるB棟は地上約390メートルと「日本一の高さの複合商業ビルになる予定」(三菱地所)。さらに約7000平方メートルの広場を整備。東京駅前という立地を生かし、夜景やエンターテインメントを楽しむ場所として国内外から人を呼び込む。

常盤橋プロジェクトの完成予想図。A棟は2021年6月に竣工予定。地上約212メートルの高さで、約3000平方メートルの広場を整備する
常盤橋プロジェクトの完成予想図。A棟は2021年6月に竣工予定。地上約212メートルの高さで、約3000平方メートルの広場を整備する

 また、20年代半ばをめどに有楽町の再開発にも着手する。有楽町ではアートやエンターテインメントなどの文化や芸術、大規模な展示会や国際会議にも対応した施設を整備すると発表しているが、「全ての建物を新しくしようと考えているわけではない。既存の建物を有効に活用し、新築とリノベーションを同時に進めていきたい」と吉田社長は話す。高層ビルや広場空間を新たにつくりながら、既存の街並みはどこまで残るのか。

 「丸の内をはじめとした東京駅周辺にはオフィスワーカーも多いが、交流スペースや託児スペースの増加によって若い世代も集まるようになっている。幅広い年代の人が集まるまちづくりを進めながら、東京駅エリア全体を盛り上げていきたい」(吉田社長)。


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