選手個人の求心力も数字で割り出す

 “数字”を重視するのは、それがチーム運営で物販と並ぶ柱、スポンサー収入の拡大にもつながっていくからだ。

 実際、スポンサーに対して説得力を持つのは“数字”だ。このため、西谷氏はYouTubeの再生数、ストリーミングの同時接続者数など、それぞれにKPI(重要業績評価指標)を設けているという。特に重視しているのが、YouTubeなどでのストリーミングにおける選手ごとの同時接続者数だ。

 「大会など注目度が高いときの数字は特に大事で、それに応じて選手たちへのインセンティブも用意している。18年からはYouTubeのスーパーチャット(投げ銭)の額も選手の評価としてカウントし始めた」(西谷氏)。スーパーチャットには、お金を払ってまでその選手を応援したいというファンの熱意、選手個人が持つ求心力の高さが数値として表れるからだ。

「Rush Gamingはスタートアップ」という西谷氏
「Rush Gamingはスタートアップ」という西谷氏

 もう1つ、西谷氏が重視しているのがECの売り上げだ。Rush Gamingがどれだけファンの心をつかんでいるかを定量的に把握できるうえ、購入者のIDと売り上げをひも付けることで“コアなファン”の存在も浮かび上がる。さらに、購入時、決済画面に選手のクーポンコードが入力できるのもユニークだ。それによって「どの選手がいくら売ったのか」が分かる。こうした数字は選手にもフィードバックしているという。

 「Rush Gamingのブランドに価値を感じてくれる人が1人でも増えてくれればスポンサー企業に還元できることもどんどん増えるし、提案できる施策も変わる。Rush Gamingはスタートアップ。だから数字にもこだわって、自分たちの武器を磨いていく。そのうえでスポンサーにどんな利益を返せるかを提示していきたい」(西谷氏)。

(写真/志田彩香、写真提供/Rush Gaming)