スマートフォン向けニュースキュレーションアプリを提供するGunosyが、PR会社サニーサイドアップと組み、合計約5000万人に対してマーケティング目的で短時間でアンケート調査を実施できる新サービスの提供に乗り出した。両社は2019年10月に共同出資会社「Grill」を設立し、2020年に入り本格的に営業活動をスタートさせた。
アンケート調査などを手掛ける新会社Grillでは、データ分析力を抱えるGunosyと、PR関連の企画力で実績のあるサニーサイドアップが互いの強みを持ち寄る。出資比率はGunosyが65%、サニーサイドアップが35%。両社はアンケート調査の世界に革新をもたらそうと意気込んでいる。
特徴は、大手調査会社のネットを使った一般的なアンケートに比べて、幅広いデモグラフィック(性別、年齢、職業など人口統計学的な属性の総称)をカバーしている点にある。自社製品・サービスに関して現在の消費者の反響を迅速に調べたいケースや、顕在化していない直近のトレンドをあぶり出してマーケティング戦略のヒントを得たいケースなどで役立つサービスといえる。料金は調査規模によるが、最も簡単なケースで1回当たり5万円から。
新サービスでは、ニュースアプリ「グノシー」(約3200万ダウンロード)に加えて、女性向けアプリ「LUCRA」(約800万ダウンロード)や、Gunosyの技術を使ってKDDIが提供しているニュースアプリ「ニュースパス」(約1000万ダウンロード)などを活用してアンケート調査を行う。合計すると、最大約5000万人に対してリーチできる計算だ。Grillが企業からマーケティング課題をヒアリングしたうえで、専用のアンケートページを設計する。例えばグノシー上では、既に用意する「アンケート」タブにアンケートページが現れる仕組みだ。
「ニュースや情報アプリの特性上、偏りなくさまざまな消費者を抱えている。ごく一般的な消費者の生の声を聞き出せる」。Grill代表取締役 最高経営責任者(CEO)の岩館大地氏はこう話す。多くのアプリ利用者の目に留まりやすい形でアンケートを実施できる点が強みだ。
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