魅力を語れる選手が多いゲームこそ強い

――私自身、取材をしていてeスポーツの認知はずいぶん進んだと感じます。一方で、今はまだ「eスポーツ」という言葉が話題になった段階。ここから個別のゲームタイトルや選手、チームが好きという人が増えないとなかなか定着しないのではとも思うんです。

ときど そうですね。今はいろいろなゲームタイトルの“連合軍”ですもんね。

――これからそれぞれのゲームタイトルや選手が人気を集めるところまで行けるかどうかが一つの分かれ道だと思うのですが、ときど選手から見て、今後eスポーツが発展していくために必要なことはなんでしょう?

ときど やっぱり選手それぞれの魅力ですかね。個々のプレーヤーが自分の魅力を磨いた方がいいと思います。でもそれってどうすればいいのか分からない人がほとんどですよね。だから、まずは自分が好きなゲームに真剣に取り組んでみる。そうすれば、その人なりのやり方とか個性が絶対出てきて魅力になると思うんです。

 そうしたら、それを自分なりに表現する。できれば自分の言葉で。世間に通じるように。

 やっぱりゲームって、うまいプレーをモニター越しに見せるだけでは面白さは伝わりにくいと思います。これが(普通のスポーツのように)自分の体を使った表現なら、ライトな層にもすごく分かりやすいじゃないですか。「すごい肩してるな」とか「すごい速さのパンチだな」とか。それに対して僕らはあくまでもゲームのキャラクターを通じて自分の技術を披露しているわけですから、見せるだけでは伝わりにくい。そこには言葉が必要です。

 それに手前味噌ですが、プレーヤーはみんな真剣に頑張ってると思うんですよ。僕は格闘ゲームしかやりませんが、格闘ゲームについて言えば、本当に真剣に取り組めば世間に通じる言葉が出てくるものだ、そのくらいちゃんといいものだと思って取り組んでいます。

 個性のあるプレーヤーが自分の言葉でゲームに懸ける思いを表現できるようになれば、そしてそういうプレーヤーの数が多くなれば多くなるほど、そのタイトルは強いですよね。僕たちが勝つためには、勝つというより生き残るためには、そういう人たちがもっと増えてくれたらありがたいと思っています。

(写真/志田 彩香)