スポンサーにどう貢献するかは自分次第

――以前、ときど選手をスポンサードしているロート製薬に取材をしました(関連記事「ロート製薬はときど選手と契約 顧客見ればeスポーツ参入は当然」)。同社をはじめ、現在、eスポーツに参入している企業は、eスポーツへの関心が高く、投資する価値もきっちり定義しているところが多い印象です。

ときど そうですね。逆にノルマがないということは、どういう形で貢献するかが僕自身に委ねられているということかなと。そこにはプレッシャーを感じています。

ときど選手とパートナー契約を結んだロート製薬などのインタビューを掲載。『eスポーツマーケティング』(日経クロストレンド編、日経BP)
ときど選手とパートナー契約を結んだロート製薬などのインタビューを掲載。『eスポーツマーケティング』(日経クロストレンド編、日経BP)

――商品CMに出る機会も出てきました。

ときど CMの経験はありがたかったですね。ああいうことがあると、もっと体作りをしよう、食事についても勉強しようと思うようになりました。CM出演などはゲームの技術向上と直接関係ないように思いますが、体や食事はプレーにも影響します。こうした活動もゲームの上達とリンクさせてポジティブに捉えていきたいです。

 ただ、筋トレはやったらやっただけ返ってくるので、ゲーム以上にのめり込まないようにしないといけないんですけど(笑)。

――成果が分かりやすいからですか?(笑)

ときど そう! ゲームはずっとやってきて伸び率が収束してきている面もあるんです。本当に上の方のレベルになると、いろいろな試行錯誤をして、時間も頭も使って、やっとレベルが少し上がる。でも、体作りは今の僕が初心者ということもあってやればやるだけ成果が出るんです。だから自分を律してゲームもやらなきゃいけないなって(笑)。

――スポンサーにどう貢献するかは自分に委ねられているとおっしゃっていましたが、企業はときど選手のどういうところに価値や魅力を感じていると自身は分析されますか。

週3回の筋トレや空手で体を鍛えるときど選手。海外遠征が多く、試合が長丁場になるeスポーツでは体力は重要だという
週3回の筋トレや空手で体を鍛えるときど選手。海外遠征が多く、試合が長丁場になるeスポーツでは体力は重要だという

ときど 企業によって違うとは思いますが、お話しするとやはり若い人たちに向けたアピールというのがあるんだと思います。「あ、この会社面白いことやってんな」「面白いところにチャレンジしてるな」ってところをまずは見せたいという思いを感じるんですよ。

――若い人たちにアピールできるということには、ときど選手も同意ですか?

ときど はい。今、男子中学生のなりたい職業の1位がYouTuber、2位がプロゲーマーだそうですが(※)、注目してもらっているのを感じます。そこで「かっこいいな」とか「面白いな」と思ってもらえれば、選手に興味が出ますよね。で、「この選手はどんな人なんだろう」「あ、こんな企業がサポートしてるんだ。この企業、さすがだな」と思ってもらえることが僕の一つの仕事なんだろうなと思います。

※ソニー生命保険が19年6~7月、中高生1000人を対象に実施したネット調査「中高生が思い描く将来についての意識調査」では男子中学生の1位が「YouTuberなどの動画投稿者」(30.0%)、2位が「プロeスポーツプレイヤー」(23.0%)、3位が「ゲームクリエイター」(19.0%)だった
スポンサー企業のロゴが並んだユニフォームは筋トレによって作られた体にも映える。「体を鍛えていることは見栄えにも影響した」とときど選手
スポンサー企業のロゴが並んだユニフォームは筋トレによって作られた体にも映える。「体を鍛えていることは見栄えにも影響した」とときど選手