資生堂は敏感肌用ブランド「dプログラム」の新CMキャラクターに女優の広瀬すずを起用し、エントリー層である20代の潜在顧客を開拓する。国内の敏感肌市場が年々拡大する中、その勢いに乗って認知拡大を図る。

資生堂「dプログラム」の新ミューズに起用された広瀬すず
資生堂「dプログラム」の新ミューズに起用された広瀬すず

環境やストレスによる「ときどき敏感肌」をアピール

 dプログラムは敏感肌に悩むに人に向けて1997年に誕生した美容総合ブランド。天候や外気中の粒子といった外的要因や、ストレスや生活リズムの乱れなどの内的要因で、一時的に感じる乾燥やかゆみ、吹き出物などの肌トラブルを「ときどき敏感肌」と名付け、「『ときどき敏感肌』をなりたい肌へ」をコンセプトに、刺激の少ないスキンケアやベースメイク用品を展開する。主なターゲットは20~30代。

 資生堂によると国内の敏感肌市場は年々拡大しているという(インテージSLIスキンケア<敏感>市場、期間:2016年12月~2019年11月、平均購入規模<金額>)。資生堂dプログラムジャパングループブランドマネージャーの河合有起氏はその背景の一つとして、「敏感な肌の方でも使える安全安心なブランドが国内市場に増加し、選択肢が増え市場が活性化されたこと」を挙げる。花粉やPM2.5が肌へ及ぼす影響が近年明らかになり、自分の肌トラブルの原因が推測できるようになったため、解決策として敏感肌用製品を選ぶ人も増えたという。資生堂の調査では99%の女性が「自分は『ときどき敏感肌』だ」と感じていることも分かった。

資生堂dプログラムジャパングループブランドマネージャーの河合有起氏
資生堂dプログラムジャパングループブランドマネージャーの河合有起氏
国内の敏感肌市場は成長している
国内の敏感肌市場は成長している

 dプログラムはグローバル展開にも力を入れている。タイ、台湾に続き、19年4月には「環境汚染への意識が日本よりも強い」(河合氏)という中国でも発売した。主な販路は店頭販売で、今後は店舗数を増やすなどタッチングポイントの拡大を検討している。

広瀬すずで20代の取り込みを狙う

 敏感肌市場の成長を好機と見た資生堂は、これまでdプログラムを知らなかった20代に向けたアプローチを強化する。同社によると20代後半が敏感肌の症状を最も感じやすく、しかも敏感肌用化粧品ユーザーはなかなかブランドを切り替えないという。そこで敏感肌製品のエントリー層ともいえる20代を積極的に取り込むべく、日ごろからdプログラムの愛用者だという広瀬すずをCMキャラクターに起用。これまでブランドを知らなかった層へも訴求し、“自分ごと”としてブランドへの共感を得ようとの狙いがある。

広瀬すずが出演する「dプログラム『アレルバリア エッセンス BB』」のCM。2020年2月14日から全国放映する。これまで以上に大量にCMを投入し、認知拡大を図る
Web限定動画でもブランドメッセージを訴求する

 第1弾CMにはあえて新製品を外した。初めてブランドを知る人にも「トラブルから肌を守り、美しく育む」というブランドメッセージが伝わるように、既存の人気製品を選んだ。その「アレルバリア エッセンス BB」は、花粉・ちりなどの微粒子汚れから肌を守り、カバー力もある日中用保護美容液・化粧下地だ。

 河合氏によると、近年は敏感肌製品ユーザーのインサイトに変化が見られるという。「安全で使えるものを求めていたのが、楽しく使いたいものでケアするという積極的な姿勢になってきた」(河合氏)。特徴であるカラフルなパッケージに加え、新たなブランドミューズを迎えることでインサイトの変化に対応し、潜在顧客の開拓につなげる。

自身も愛用者である広瀬で潜在顧客の開拓につなげる
自身も愛用者である広瀬で潜在顧客の開拓につなげる

(写真/北川聖恵、画像提供/資生堂)