働き方改革に積極的に取り組む企業では、制度改革と同時にオフィススペース改革にも力を入れている。この両者は車の両輪のようなものだ。労働時間を短縮しながら従来通りの業務を遂行するには、従業員一人ひとりの生産性を向上させる必要がある。

オフィス内でアウトドア感覚のワークスペースを構築できるコクヨ「inGREEN」(写真提供/コクヨ)
オフィス内でアウトドア感覚のワークスペースを構築できるコクヨ「inGREEN」(写真提供/コクヨ)

 例えば会議では、積極的に発言しやすく、アイデアを出しやすい環境、集中が必要な作業では、ある程度隔離され騒音や他人の動きに邪魔されないブース、思い立ったときに気軽に声をかけて集まりコミュニケーションが取れるオープンスペースなど、その時々によって生産性を高められるスペースの要件は変わる。こうした様々な要件に適したスペースを配置した多様性に富んだオフィスづくりによって、個人個人の能力を今まで以上に引き出すことも可能だとされる。

 オフィス家具メーカーはこうした企業のニーズに応え、あるいは家具のデザインに新しい働き方への提案を込めた製品を投入することで、働き方改革推進の一翼を担っている。

 2019年10月から11月にかけて、主要オフィス家具メーカー3社の新製品が相次いで発表された。

 コクヨは11月1日に、20ものオフィス家具のシリーズを発表した。「inGREEN(イングリーン)」は、オフィス内でアウトドア感覚のワークスペースを構築できるオフィス家具ブランド。オフィスにアウトドアの要素を取り入れる動きはスノーピークなどが進めているが、inGREENはあくまでもオフィス家具として設計したもの。例えばテントは、天井が布のルーバーになっており、ある程度の仕切り感はあるものの、照明の光が届き、火災の際にもスプリンクラーの水が届くので、消防法の規制がある場所でも使える。一見ウッドテーブルに見えるテーブル天板はOSB合板で、オフィスワークに必要な配線機能を備えているなど、オフィスでの使用に最適化した仕様になっている。

 「SEQUENCE-TILT(シークエンスチルト)」は、デスク天板の昇降と傾斜角度を調整できる電動昇降テーブル。立って仕事をする場合でも、デスク天板の高さと角度を一人ひとりの体格に合わせることができる。特に上半身が前かがみになりやすいノートパソコンを使う作業では、デスク天板を傾斜させることで首を垂直にして操作できるようになり、負担を軽減する。

デスク天板の昇降と傾斜角度を調整できる電動昇降テーブル、コクヨ「SEQUENCE-TILT」(写真提供/コクヨ)
デスク天板の昇降と傾斜角度を調整できる電動昇降テーブル、コクヨ「SEQUENCE-TILT」(写真提供/コクヨ)
無段階調整が可能な背もたれが様々な姿勢をサポートし、リラックスからワークまで多様に使えるソファ、コクヨ「METTI(メッティ)」(写真提供/コクヨ)
無段階調整が可能な背もたれが様々な姿勢をサポートし、リラックスからワークまで多様に使えるソファ、コクヨ「METTI(メッティ)」(写真提供/コクヨ)
個人の集中ワークやリラックスモードでの思考をサポートする、ソロワークブース、コクヨ「dop(ドップ)」(写真提供/コクヨ)
個人の集中ワークやリラックスモードでの思考をサポートする、ソロワークブース、コクヨ「dop(ドップ)」(写真提供/コクヨ)
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