意外と映える、都会的に演出するくつろぎ感

 従来の「鍵」はセキュリティー上、使わない。入室にはチェックインの際に発行するQRコードを使う。

入室には滞在期間のみ有効なQRコードを印刷したものを使用
入室には滞在期間のみ有効なQRコードを印刷したものを使用
6人部屋。価格(変動性)は1人約4000円に設定。この部屋は1泊2万4000円程度
6人部屋。価格(変動性)は1人約4000円に設定。この部屋は1泊2万4000円程度
壁を覆うグリーンとレンガ調の壁紙を効果的に使用
壁を覆うグリーンとレンガ調の壁紙を効果的に使用

 日も差さない高架下の空間でグリーンも壁紙も人工物だが、夜、観光から戻ると疲れを癒やせそうな室内。多人数を収容する巧みな設計と「アーバン ロハス」のイメージで、都会的なくつろぎ感を演出するデザインだ。しかも、意外と“映える”。

閉ざされた高架下の空間なのに、くつろげる感じがする
閉ざされた高架下の空間なのに、くつろげる感じがする
2段ベッドで効率よくスペースを使う。壁の絵も部屋を引き立てる
2段ベッドで効率よくスペースを使う。壁の絵も部屋を引き立てる
ベッドを6台入れた大人数部屋。この部屋面積だと最大7人まで宿泊可能とのこと
ベッドを6台入れた大人数部屋。この部屋面積だと最大7人まで宿泊可能とのこと
3人部屋。ダブルベッドの上にあるコンクリートの梁が、この場所が高架下であることを物語っている
3人部屋。ダブルベッドの上にあるコンクリートの梁が、この場所が高架下であることを物語っている

 「高架下ホテルの最も大きな特徴は、梁(はり)。出っ張っている梁の下に寝るという形に、うまく設計されている」(葉梨氏)

 梁も趣と思えばいい。山手線の高架自体、かなり古いそうだが、梁自体は極太のため音や振動をより吸収するらしい。「他の高架下に比べると静かと聞いている」(葉梨氏)

2人部屋。仮に1人で使うと1泊8000円程度
2人部屋。仮に1人で使うと1泊8000円程度
テレビはもちろん、冷蔵庫やセキュリティーボックスも完備
テレビはもちろん、冷蔵庫やセキュリティーボックスも完備
コンパクトに収められた浴室とトイレ
コンパクトに収められた浴室とトイレ

 窓のブラインドを開けると工事現場か資材置き場のような風景。しかし、鉄道好きなら「真上を電車が走ってる!」と想像するだけで気分が高揚するかもしれない。

 音や振動は思ったほど気にならなかったが、「耳栓もご用意している」とのこと。部屋を出ようとドアを開けると、むしろビルに跳ね返って聞こえる街の音のほうが大きかった。

窓の外はお世辞にも「眺めがいい」とは言えないが、鉄道ファンにはこうした現場感があふれる風景も魅力的に映るかもしれない
窓の外はお世辞にも「眺めがいい」とは言えないが、鉄道ファンにはこうした現場感があふれる風景も魅力的に映るかもしれない

(写真/酒井康治)