家具・雑貨店を運営するFrancfranc(フランフラン、東京・渋谷)が2019年10月25日、渋谷に新業態となるストア「U.F.O. by Francfranc(ユー・エフ・オー・バイ・フランフラン)」をオープン。既存店になかったキッズ&ベビー用品などをそろえ顧客拡大を目指す。

2019年10月25日にオープンした「U.F.O. by Francfranc」1号店(東京都渋谷区宇田川町12-9 JouLeSHIBUYA1~3F)
2019年10月25日にオープンした「U.F.O. by Francfranc」1号店(東京都渋谷区宇田川町12-9 JouLeSHIBUYA1~3F)

既存店との差異化で新規顧客層の獲得を狙う

 U.F.O.のブランド名は「Unique & Fantastic Omiyage(ユニークですてきなお土産)」の頭文字から名付けられた。店内には店舗スタッフの視点からセレクトされた、遊び心あふれる雑貨やインテリアなどが並ぶ。Francfrancが若い女性をターゲットにしているのに対し、U.F.O.は年齢・性別を問わない、老若男女に支持される店舗を目指していくという。

 Francfranc執行役員U.F.O.部部長の岡本賢二氏によると、「女性だけではなく様々な方に商品をお買い求めいただけるような業態を作りたいという思いから」このブランドを立ち上げたという。

 「着想を得たのは2018年9~10月。Francfrancでは、奥様は買い物を楽しんで旦那様は外で待機するといった光景をよく目にしていた。そこにもったいなさを感じて、誰もが買い物を楽しめるような店を作ろうと決心した。既存店との大きな違いは、キッズ&ベビー用品、そしてペット用品があること。今まで扱っていなかったジャンルの商品も提供していく」(岡本氏)

 Francfrancがプライベートブランドを取り扱う割合が高いのに対し、U.F.O.ではナショナルブランドの製品を広く扱うのもポイントだ。

 「(商品)開発は時間とコストがかかる。U.F.O.はあくまでセレクト中心の業態で商品の回転率を上げていきたい」(Francfrancマーケティングコミュニケーション部PRの下村彩氏)。岡本氏はU.F.O.の商品選びについて「基本的に商品の8割はセレクト物販で、2割が開発された商品。お店に来てくださる全てのお客様が笑顔になってくれることを目指し、面白いかどうかを基準に商品を選んでいる」と語る。

Francfranc新ブランド「U.F.O.」の商品。ユニークなデザインのアイテムが並ぶ
Francfranc新ブランド「U.F.O.」の商品。ユニークなデザインのアイテムが並ぶ

アミューズメント型の店舗作りを追求

 空間演出はクリエイティブカンパニー・NAKED Inc.(ネイキッド、東京・渋谷)がプロデュースした。3Dディスプレーを用いた外観や、宇宙空間に入り込んだような気分が味わえるフォトスポットも設けた。「デジタルの進化の恩恵を受けたコンテンツを用意した。加えてこの空間に合う音楽は何かを徹底的に考え、店舗BGMはTOWA TEI(テイ・トウワ)さんに依頼した。この場所に来たからこそ体験できるような時間を提供できる」(岡本氏)と自信を見せる。その根拠について下村氏はこう補足する。

 「実際にお店に来て商品に出合う楽しさを味わってほしいという着想の下、体験型のアミューズメントを追求した店舗を目指し、NAKEDとコラボレーションしてお店をデザインした。小さいお子さんでも楽しめるように、店舗の空間や什器(じゅうき)を活用したデジタルコンテンツを展開している。渋谷には外国人観光客も多いので、入りやすさを演出するため店先のアイキャッチを高め、集客を高める工夫を凝らしている」

宇宙空間に入り込んだような気分が味わえるフォトスポット。クレーターに座ると、カラーマグマが出現するなど映像に変化が
宇宙空間に入り込んだような気分が味わえるフォトスポット。クレーターに座ると、カラーマグマが出現するなど映像に変化が
体験型ディスプレー。商品を取る手に反応し、幾何学模様の形をしたエフェクトと、音による仕掛けが施されている
体験型ディスプレー。商品を取る手に反応し、幾何学模様の形をしたエフェクトと、音による仕掛けが施されている

国内で40~50店舗展開も視野に

 新業態の狙いは他にもある。これまで既存店ではあまり取り扱っていなかった韓国コスメなどのメーキャップ商品もそろえ、若い女性客のニーズに応える。Francfrancのアウトレット店舗で取り扱っている商材も店舗には並ぶ。「地方に行かなくては買えなかったものが、都心部で買えるのがメリット」(下村氏)

2階に陳列されたメーキャップ商品。台風の影響で当初の予定より品薄の状況だが、今後拡充していくという
2階に陳列されたメーキャップ商品。台風の影響で当初の予定より品薄の状況だが、今後拡充していくという

 Francfrancが中価格帯の製品を取り扱うのに比べ、高品質ながらリーズナブルな商品を提供するのがU.F.O.の強み。リアルな店舗販売にスポットを当て、華やかな内装にこだわった背景には、EC(電子商取引)の台頭という流れがあるという。

 「今はECで合理的に買い物ができる時代。ECとの対立構造を打ち出すつもりは全くないが、この場所でしか味わえない空間作りや品ぞろえに注力した。心地よい高揚感の中で、買い物の時間を楽しんでいただくことをメインに考えている」(岡本氏)

 U.F.O.は19年11月16日、大阪・梅田に開業する複合商業施設「LINKS UMEDA(リンクスウメダ)」に2号店をオープンする。それ以降の店舗展開は未定だが、岡本氏は「様子を見ながら、今後ショッピングセンターやデパートにも出店し、国内で40~50店舗は展開したい」と意気込む。

Francfranc執行役員U.F.O.部部長の岡本賢二氏
Francfranc執行役員U.F.O.部部長の岡本賢二氏

(写真/中山洋平)