新港ふ頭客船ターミナルと横浜市が公民連携で運営する横浜ハンマーヘッドに2019年10月31日、「ハンマーヘッド ショップ&レストラン」がオープンした。「食」をテーマに、調理や加工の工程を見せるなど体験・体感型が特徴だ。同施設では年間来場者500万人、年商30億円を目指すという。
新業態・初出店など計25店舗が営業を開始
横浜ハンマーヘッドは客船ターミナル、ショップ&レストラン、国際ホテルが一体となった複合施設。ピア(埠頭)と呼ばれる三方を海に囲まれた立地を生かし、街と陸・海・空をつなぐ海の駅「ヨコハマ ウミエキ」をコンセプトに開発が進められている。
他の施設より一足先にオープンした「ハンマーヘッド ショップ&レストラン」には、5軒の人気ラーメン店とバーカウンターからなる「ジャパンラーメンフードホール」など、新業態・初出店を含む25店舗が出店。“体験・体感型”をうたうだけあって、多くの店舗は食材を調理・加工する工程が外から見える構造になっており、「鎌倉紅谷 Kurumicco Factory」のようにお菓子作りを体験できるワークショップを開催している店舗もある。
2020年にかけて進む新港地区の観光開発
ショップ&レストランのオープンに合わせて、JR桜木町駅と横浜ハンマーヘッドを結ぶバス路線「ピアライン」も運行を開始した。特徴的な青色ラッピングを施したバスは、朝夕は“速達性”を重視した短時間ルート、日中は大さん橋を経由する周遊ルートを通る。また神奈川県では初となる、水素で走る燃料電池バスも運行するという。
さらに横浜市港湾局では2020年3月の完成を目指し、ハンマーヘッドクレーンの周辺に「ハンマーヘッドパーク」を整備中。ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル裏から、カップヌードルミュージアムパーク(新港パーク)へと延びる「みなとみらい歩行者デッキ(仮称)」も20年7月の供用開始予定となっている。
事業概要説明会では、新港ふ頭客船ターミナルおよび横浜岡田屋社長の岡田伸浩氏が「このプロジェクトの使命はみなとエリアのにぎわいのきっかけになること。回遊性を高めるさまざまな交通インフラ等が整備されつつある」とコメントした。
(写真/堀井塚高)