米インテル日本法人はeスポーツイベント「Intel World Open」の開催を発表した。海外ではeスポーツで実績のあるインテルが満を持して日本で仕掛ける大会だ。同社の鈴木国正社長と大会公式タイトル「ストリートファイターV」を販売するカプコンの辻本春弘社長へのインタビュー後編。

2019年9月21日、東京ゲームショウ2019のカプコンブースで「Intel World Open」の開催を発表したカプコンの辻本春弘社長(写真左)と、米インテル日本法人の鈴木国正社長
2019年9月21日、東京ゲームショウ2019のカプコンブースで「Intel World Open」の開催を発表したカプコンの辻本春弘社長(写真左)と、米インテル日本法人の鈴木国正社長

eスポーツを直接観戦する機会を増やしたい

――eスポーツの裾野を広げる意味では、オフラインイベントを直接観戦する楽しみ方があります。「Intel World Open」によって、eスポーツをオフラインで楽しむ機会が増えることに関してはいかがでしょうか(関連記事・インタビュー前編「PCもゲーム機の主軸に 新eスポーツ大会に懸ける社長の構想」)。

辻本春弘社長(以下辻本) グローバルで捉えたとき、やはりeスポーツイベントの規模が違います。「Intel Extreme Masters Sydney 2019」は一番高い入場料で1299ドルなど、安くはありません。それでも2万人以上の来場者を集めてしまうのです。さらに大会期間中のオンラインによる観戦者数は累計2000万人を超えます。我々も「ストリートファイター」を活用した年間ツアーとして、「CAPCOM Pro Tour(カプコンプロツアー)」を米国子会社主体で実施してきましたが、ようやくグローバルで本格展開できるようになりました。

 日本では東京ゲームショウ2018で「CAPCOM Pro Tour ジャパンプレミア」の開催にこぎ着け、「ストリートファイターリーグ」を19年に始めたばかりです(関連記事「eスポーツ普及はカプコンの使命 次世代育成狙う新リーグも始動」)。eスポーツのライブイベントは2020年からもっとやりたいですし、その前提でIntel World Openに向けて行動していきたい。まずは、数百人規模でもいいのでライブイベントを展開していきたい。これは興行として考えているので、有料化を目指します。さしあたっては20年の「ストリートファイターリーグ」の予選から実施しようと思っています。

 地方開催も視野に入れています。自治体と組んで、チームを地方に展開して地域の活性化につなげていこうと思います。その際も、プラットフォームがPCベースであることは優位に働くと考えています。PCは汎用機であり仕事など他の用途にも使えるので、地方自治体に大会を管理してもらう際に、ハードとして導入していただきやすくなるわけです。

「数百人規模でもいいのでライブイベントを展開していきたい」と、eスポーツの観戦機会の増加に意欲的なカプコンの辻本社長
「数百人規模でもいいのでライブイベントを展開していきたい」と、eスポーツの観戦機会の増加に意欲的なカプコンの辻本社長

――若い人とPCとの関わりについてはどのようにお考えですか。

鈴木国正社長(以下鈴木) 現在、PC市場は極めて安定した状態にあり、BtoB市場で見ると、拡大しています。働き方改革をはじめ、多くの人がPCを必要とし始めているからでしょう。PCはいろいろな使い方ができるので、今までとは違う用途を提案できます。その1つがゲーミングです。他にもVR(仮想現実)やAR(拡張現実)などがありますが、PCパワーが必要になってきます。モバイルだけではどうしても賄えない部分が出てきますよね。こうしたPCならではの使い方が、若い層にもアピールできると考えています。

 ゲーミングPCというとデスクトップをイメージする人もいますが、現在はノートでも十分楽しめることを打ち出していきたい。そうしたPC周りのことをシンボリックに表現する意味合いとして、今回の大会があるわけです。

「Intel World Open」の意義について熱く語るインテルの鈴木社長
「Intel World Open」の意義について熱く語るインテルの鈴木社長