小林製薬が2017年10月にリニューアル発売した、いぼ痔(じ)の内服薬「ヘモリンド舌下錠」が売れに売れている。初年度は2億円、2年目には10億円を達成。19年1~6月の中間決算では前年比145%と、その勢いは止まらない。

2017年10月のリニューアル発売から1年間で「ヘモリンド」の出荷総額は5億円に。大容量版も追加発売された。(写真はイメージ)
2017年10月のリニューアル発売から1年間で「ヘモリンド」の出荷総額は5億円に。大容量版も追加発売された。(写真はイメージ)

パッケージを変えたら売り上げが急増

 小林製薬がヘモリンド舌下錠(以下ヘモリンド)の販売権を取得したのは2017年。もともとは扶桑薬品工業が1963年から販売していたものだ。

 ヘモリンドは、市販薬としても珍しい「舌下錠タイプ」。舌の裏の粘膜で吸収された有効成分が血流に乗って“いぼ痔”に届き、根(うっ血)を小さくする。ただ、いぼ痔の治療薬は軟こうや注入型といった外用薬が一般的で、内服薬はなかなか浸透しなかった。

舌下錠は、舌下粘膜で吸収されて血流に乗った有効成分が、肝臓を通らずに直接“いぼ痔の根”に届く
舌下錠は、舌下粘膜で吸収されて血流に乗った有効成分が、肝臓を通らずに直接“いぼ痔の根”に届く

 小林製薬ヘルスケア事業部 マーケティング部 新製品開発グループ 課長の奥山保雄氏は「広告で目にするのはたいてい外用薬。消費者が『痔の薬=外用薬』というイメージを持ったことも内服薬の認知度が上がらなかった原因」と分析している。

 ところが小林製薬のヘモリンドは、30~40代を中心に男性にも女性にもほぼ半々の割合で爆発的に売れた。ひそかに痔に悩む人たちのニーズも取り込み、発売後1年足らずで購入者の3割以上がリピーターになったという。

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