顔に貼るだけで洗顔からスキンケア、化粧下地まで済ませられる朝専用シートマスク「サボリーノ 目ざまシート」。累計4億枚を売り上げた同商品の新シリーズとして、夜用のシートマスク「サボリーノ オトナプラス 夜用チャージフルマスク」を発売する。夜でも時短を訴求する狙いとは。

「サボリーノ オトナプラス 夜用チャージフルマスク」(32枚入り、税別1600円)。2019年9月20日にPLAZA、ロフトのオンラインストアにて先行発売。2019年10月15日からバラエティーショップ限定、数量限定で発売
「サボリーノ オトナプラス 夜用チャージフルマスク」(32枚入り、税別1600円)。2019年9月20日にPLAZA、ロフトのオンラインストアにて先行発売。2019年10月15日からバラエティーショップ限定、数量限定で発売

 雑貨や化粧品を扱うスタイリングライフ・ホールディングス(東京・新宿)傘下のBCLカンパニーが開発した「サボリーノ 目ざまシート(以下、サボリーノ)」は、2015年4月に発売された朝専用のシートマスク。使い方は蓋付きのパッケージから取り出したシートマスクをそのまま顔に貼り付けて密着させ、60秒後に剥がすだけ。洗顔からスキンケア、化粧下地まで済ませられるので、その後に日焼け止めやファンデーションを塗るだけでメイクが完了するという「時短」商品だ。

 20代を中心とした働く女性からの支持を得て、19年8月末に累計販売4億枚を達成。現在は中国をはじめアジアや欧米など、世界各国で販売している(関連記事「働く女性に『サボろう』と提案 新市場を切り開いたマーケ術」)。

 これまで市場になかった「朝専用」という切り口の目新しさに加え、そのユニークなネーミングもヒットの大きな要因となった。同商品はスキンケアの手間を省くことを「サボる」と表現。どこかマイナスのイメージがあるフレーズを「サボリーノ」というふんわりした商品名に変換してスキンケアの時短を肯定した。シートマスクから始まったサボリーノは時短ケア商品としてブランド化し、日焼け止めスプレーやシャンプー、夜用シートマスクなども展開。いずれも好調な売れ行きだ。

 そのサボリーノが新たに提案するのは、30代以上の女性に向けた、夜のスキンケアの時短だ。19年10月15日に発売する「サボリーノ オトナプラス 夜用チャージフルマスク(以下、オトナプラス)」は化粧水、乳液、美容液、クリーム、パックの5種類の機能を詰め込んだ夜用シートマスク。「60秒でスキンケアが完成する」というサボリーノのコンセプトは変わらない。だが、従来品のターゲットが20代であるのに対し、オトナプラスはその上の世代を狙う。

仕事や育児で「夜にも時短ニーズ」

 30代は20代に比べて肌の変化を感じやすく、スキンケアに時間や手間をかけたくなる年代だ。朝に手を抜いた分、夜は時間をかけてもいいと考える人は少なくないだろう。だが、サボリーノの開発に関わったBCLカンパニー企画2部の齊藤久美子次長は「年齢によって女性のライフスタイルも変化する。仕事や育児で忙しく、夜も時間をかけたくないという女性は多い」と話す。

 大人の女性こそ、夜のスキンケアの時短ニーズはある。そう考えた背景には、開発者自身の環境の変化もあった。サボリーノはもともとBCLカンパニーの営業部や広報推進部など、さまざまな部署の女性社員5人を集めた新規開発プロジェクトから生まれた商品。「開発をスタートした当時、メンバーは全員独身で20代後半から30代前半だった。だが、その後、全員が結婚や出産を経験。生活環境が大きく変わった」とプロジェクトチームのメンバーで同社宣伝部の御殿谷(みどのや)りえ課長は振り返る。

 夜は子供と一緒に入浴したり、寝かしつけがあったりしてゆっくりスキンケアできない。プロジェクトメンバーが子育てを通して実感した「夜の慌ただしさ」が新たな商品開発のヒントになった。

 メンバー自身が年を重ねたことで、加齢に応じたケアの必要性にも気づいた。そこで、保湿成分が中心だった従来のサボリーノに、ローヤルゼリーやコラーゲンなどエイジング(抗加齢)ケアができる成分を追加。30代以上に訴求できる商品設計にした。

BCLカンパニー企画2部 齊藤久美子次長(左)、同社販売推進部 大小原碧里係長(中央)、同社宣伝部 御殿谷りえ課長。3人はサボリーノを開発したプロジェクトチーム「女子開発ラボ」のメンバー
BCLカンパニー企画2部 齊藤久美子次長(左)、同社販売推進部 大小原碧里係長(中央)、同社宣伝部 御殿谷りえ課長。3人はサボリーノを開発したプロジェクトチーム「女子開発ラボ」のメンバー

「60秒で完成」というブランド価値をぶれずに訴求

 オトナプラスの展開で重視したのが「60秒」という具体的な時間の提示。単に時短をうたうのではなく、「60秒」という具体的な時間を提示したことがサボリーノのブランド価値になっていると考えたからだ。

 「オトナプラスはサボリーノの姉ブランドという位置付け。未定だが、シートマスク以外のスキンケアやヘアケアなどの商品を開発する可能性もある」と、プロジェクトチームのメンバーで販売推進部の大小原碧里(だいこはらみどり)係長は抱負を語る。