日本コカ・コーラは2019年9月9日、秋の大型製品として新エナジードリンクを発表した。19年7月に「コカ・コーラエナジー」を発売したばかりだが、新製品は「エナジードリンクファンのニーズを満たす新しいコンセプト」の飲料だという。それほどまで“エナジー”に注力する同社の狙いとは。
短期的な効果より「パワー」の持続を狙う
コカ・コーラブランドとして初のエナジードリンク「コカ・コーラエナジー」を、19年7月に発売したばかりの日本コカ・コーラ(関連記事「コカ・コーラがエナジードリンク再挑戦 撤退経験から見えた勝算」)。今回はリアルゴールドのラインアップの一つとして、新エナジードリンク「リアルゴールド ドラゴンブースト」を19年10月7日に発売する。
製品コンセプトについて日本コカ・コーラマーケティング本部炭酸&エナジーカテゴリーバイスプレジデントの島岡芳和氏はこう語る。
「既存のエナジードリンクに対する消費者の声を深く分析すると、効果の持続性などの不満が見えてきた。そこで一時的にパワーを引き上げる短期的なエネルギーチャージではなく、体の内側からパワーを持続させていくというのが今回の製品のコンセプト」(島岡氏)
それを実現するため、定番のエナジードリンクの成分であるアルギニンやカフェインに加え、6種の東洋素材を配合した。「『東洋のエナジーチャージ』という新しい考え方に着目し、これまでにないエナジードリンクを生み出した」と島岡氏は胸を張る。
6種の東洋素材は漢方の専門店・薬日本堂の協力を得て開発を進めた。これまでのエナジードリンクにはない、ユニークな配合だという。飲み口はミックスベリーやシトラス系ですっきりとしており、おいしさも追及している。実は薬日本堂とのコラボはこれが初めてではなく、「からだ巡茶」の開発でもタッグを組んでいる。
リアルゴールド ドラゴンブーストのターゲットは、30~40代の男性だ。
「現在のエナジードリンクの主な飲用者は、20~40代の男性で全体の65%を占めている。かつては20代の男性がエナジードリンク市場の成長をけん引してきたが、18年は30~40代の飲用者が増えた。今後の成長のためには、そのセグメントの飲用者を取り込むことが重要」(島岡氏)