「変なホテル」に客室向けタブレットサービス導入

 アンドファクトリーは18年7月、H.I.S.ホテルホールディングスと業務提携を締結。「変なホテル東京 赤坂」開業以降、変なホテル全室に客室向けタブレットサービス「tabii」を導入している。ロボットホテルの運営に欠かせないエンターテインメント性と、人手不足が続く現場の生産性向上が導入の目的だ。

 tabiiとは、ホテル館内の案内や地域ならではのグルメと観光情報、音楽や映画などの動画コンテンツを客室内で閲覧できる、無料タブレットサービスのこと。内線電話やルームリモコン機能を備え、ラウンジの混雑状況や洗濯機の使用状況も確認できる。観光スポットなどの情報は、携帯電話からQRコードで読み込んで持ち出すことも可能だ。

館内ガイドや地域ならではのグルメ・観光情報、音楽や映画、お笑いなどを客室内で楽しめる無料のタブレットサービス「tabii」。宿泊施設にとっては、人手不足問題の解決とホスピタリティーの向上を図れる注目のサービス
館内ガイドや地域ならではのグルメ・観光情報、音楽や映画、お笑いなどを客室内で楽しめる無料のタブレットサービス「tabii」。宿泊施設にとっては、人手不足問題の解決とホスピタリティーの向上を図れる注目のサービス

 現在、アンドホステル、変なホテルだけでなく、全国のホテルや旅館に2024台(19年5月末時点)を納入。導入コストは初期費用の3万円だけで、月額利用料は無料というのが強みになっている。「tabii内で流れている動画サイト・Hulu(フールー)などの広告収益が我々のビジネスの源泉」と、同社IoTディビジョン取締役の梅本祐紀氏は明かす。

 tabiiには宿泊施設の業務効率化につながる機能が搭載されていることも、業界から注目されている点だ。ホテル・旅館業界では、いまだに紙に印刷された館内案内や宿泊約款を部屋に配置し、内線電話を引く施設が多く、IT化が遅れている。そこでフロント業務を補完する機能として、Q&Aチャットボットが宿泊客の問い合わせに対応し、スタッフの業務負担を軽減。多言語対応にすることで、インバウンド客の問題も解決した。

 「ホテル業界で今一番の問題は採用難ということ。業務効率化で運営コストを下げないと維持できない地方の旅館やホテルは多い。IoTホステルを運営し始めた頃、大手ホテルチェーンからITを活用して運営コストを下げる方法はないかと相談されたのが、tabii開発のきっかけだ。業界の課題を解決するためのサービスを社内で独自に開発してきた」と、梅本氏は振り返る。