ここ最近、若い女性に広がっている「○○好きな人と繋(つな)がりたい」というハッシュタグ。そこには情報だけではなく、「つながり」を求める若い世代の思いがあった。
同じ趣味を持つ人を探すためのハッシュタグ
若い世代を中心に、Web検索よりもTwitterやInstagramのハッシュタグ(#)検索で情報を得るという人が増えている(関連記事「今どきの“ググらない”若い女性の情報収集と購買行動」)。人気のタピオカ店など行列必至の店でも、来店前にハッシュタグに店名を付けて検索すれば、メニュー写真や混雑状況まで分かる。SNSはリアルタイムに情報を得るツールと化しているようだ。
だが、若い世代がハッシュタグ検索に求めるのは情報の速さだけではない。ここ最近、女性を中心に広がっているのが「#○○好きな人と繋がりたい」というタグ。旅行、コスメ、料理、犬や猫などのペットといった、自分の好きなものをSNSに投稿する際に、上記のタグを付けて拡散する。すると同じ趣味を持った人からフォローされたり、コメントされたりなどして、SNS上での交流が生まれるという。情報の信頼性よりも、同じような趣味を持った人と“緩くつながる”ことを目的としたタグと言える。
ハッシュタグ投稿・検索から「リアルにつながる」
このハッシュタグを使って、好きなアイドルのファン同士でつながるケースも多く見られる。15~24歳の若い世代に特化したマーケティング研究機関「SHIBUYA109 lab.(シブヤイチマルキューラボ)」は、アイドルやミュージシャンのファンであることや、そのファン活動にお金や時間を費やすことを「ヲタ活」と定義。2019年8月20日公表した調査結果を基に「SNSに『ヲタ活専用アカウント』を作り、同じ趣味を持つ仲間である『ヲタ友』を探すためにハッシュタグを活用した投稿を行っている」(SHIBUYA109 lab.)と指摘する。
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