注力分野の1つとして、MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)を挙げている日本マイクロソフトが、「日本版MaaS」の早期実現に向けた支援策を2019年8月27日に発表した。MaaS参入事業が抱える技術的な課題や人材育成に対応する。その中身とは?

(写真/Shutterstock)
(写真/Shutterstock)

 日本マイクロソフトは、2018年7月にMaaSの専門チームを立ち上げ、同社のクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure(マイクロソフト・アジュール)」の活用を軸とした市場創造を検討してきた。今回、同社が打ち出したのが、MaaS事業への参入を検討する企業や自治体向けに提供する4つの支援策だ。

 目玉と言えるのが、MaaSのシステム基盤となる「リファレンスアーキテクチャー」を公開したこと。MaaSのプラットフォーム開発、コンサルティングを手掛けるMaaS Tech Japan(東京・千代田)と共同開発した。

 リファレンスアーキテクチャーとは、具体的には利用者がシームレスに様々な事業者のサービスを利用できるユーザー認証、各種サービスとのAPI連携、利用ログの蓄積・分析など、MaaSのベースとなるシステム構成やデータ構造をまとめたもの。この部分の共通化を目指すことで、異なる事業者間での連携を円滑にするとともに、アジュールの活用につなげる狙いだ。

MaaSのシステム構成のうち、ユーザー認証、サービス連携、データ管理・分析機能を「非競争領域」とし、共通化していく(写真/日本マイクロソフト資料より)
MaaSのシステム構成のうち、ユーザー認証、サービス連携、データ管理・分析機能を「非競争領域」とし、共通化していく(写真/日本マイクロソフト資料より)

 参入企業にとっては、ゼロから取り組むよりも開発期間やコストを減らせる。日本マイクロソフトによると、新規サービスの開発期間は5割、実装方式の設計コストを7割、将来的な運用コストを5割削減できる見込みという。また、国内で複数の事業者によるMaaSが乱立し始めている中で、異業種連携や独自サービスの開発など、差別化ポイントに集中してMaaSを構築できるのもメリット。このリファレンスアーキテクチャーを使って、「すでに複数の事業者がMaaSアプリを開発し始めている」(日本マイクロソフトMaaS&Smart Buildingソリューション本部専任部長の清水宏之氏)という。

働き方改革MaaSのアイデアも