3つの“非日常”エリアでマウンテンリゾート化戦略

 白馬村をスキー客以外も呼び込めるオールシーズンの“マウンテンリゾート”にして、地域の価値を高めるのが和田社長の戦略だ。同社長は東京大学を卒業後、農林水産省に入職。その後、経営コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニーを経て、白馬観光開発の親会社である日本スキー場開発に入社した異色の経歴を持つ。

 17年に現職に就くと、18年夏に白馬つがいけWOW!、その2カ月後にハクバ マウンテンハーバーの営業を開始した。

白馬つがいけWOW!。「アミダス」のエリアでは、巨大な網の中を縦横無尽に飛び跳ねて遊べる(写真提供/白馬観光開発)
白馬つがいけWOW!。「アミダス」のエリアでは、巨大な網の中を縦横無尽に飛び跳ねて遊べる(写真提供/白馬観光開発)
ハクバ マウンテンハーバーの目の前には、白馬三山の絶景が広がる。出店中のTHE CITY BAKERYではコーヒーや焼きたてパンを用意(写真提供/白馬観光開発)
ハクバ マウンテンハーバーの目の前には、白馬三山の絶景が広がる。出店中のTHE CITY BAKERYではコーヒーや焼きたてパンを用意(写真提供/白馬観光開発)
THE CITY BAKERYの白馬豚のクロワッサンサンドと、ブルーベリージンジャー。人気の品は昼すぎには売れ切れてしまうという
THE CITY BAKERYの白馬豚のクロワッサンサンドと、ブルーベリージンジャー。人気の品は昼すぎには売れ切れてしまうという

 「スキー場は非日常感を味わっていただく場所でもある」と和田社長が話すように、3つの施設でも、白馬の自然を生かした非日常感の演出に重点を置いて集客を狙っている。そこで今回、従来にない魅力づくりを目指し、総合プロデューサーに海外の人気飲食店の国内出店や空間プロデュースなどを数多く手掛ける、トランジットジェネラルオフィス(東京・港)の中村貞裕社長を起用した。

 中村氏にとってこの案件が長野県での初仕事。これまで東京で培ったノウハウを地方都市の活性化に生かせないかと、積極的に地方の仕事にも取り組んできた。「(白馬には)素晴らしい絶景というポテンシャルがもともとあるが、(白馬マウンテンビーチは)“山に海”という設定付けによって非常にユニークな施設になった」と中村氏。

 こうして白馬マウンテンビーチが誕生し、白馬つがいけWOW!、ハクバ マウンテンハーバーと合わせて、白馬エリアの観光のあり方を大きく変える“トライアングル”が完成した。

総合プロデュースを担当したトランジットジェネラルオフィスの中村貞裕社長
総合プロデュースを担当したトランジットジェネラルオフィスの中村貞裕社長