実は男性ビジネスパーソンがコアターゲット

 一方、SNSで起こりがちな「炎上」を抑える「炎上緩和の香り」もある。今回コードミー ワンで提供するのは、こうした“解決系”のアロマとなる。

 前述の「#バイトテロ」を例に取ると、投稿者の負の感情を理想的な状態に向かわせるためには、「覚醒的要素」とは逆の「沈静的要素」が必要になる。そこで森林浴を想起させ、ストレス緩和が期待される「アカエゾマツ」の香りと、リラックス効果が期待される「富良野ラベンダー」など、相性のいい3種の香りを組み合わせ、心をクールダウンさせることをテーマにした「炎上緩和の香り」を生み出した。

2019年6月27日にはメディア体験会を実施。「炎上緩和」をチャートで視覚化した。ヒノキやラベンダーなどを使って出来上がった香りは、リラックス効果がある
2019年6月27日にはメディア体験会を実施。「炎上緩和」をチャートで視覚化した。ヒノキやラベンダーなどを使って出来上がった香りは、リラックス効果がある

 つぶやきはいわばその人の心の鏡。AIが心の状態を分析することで、その人に必要な香りを、より高い精度で提案可能になる。

 「アロマというと女性が好むイメージがあるが、コードミー ワンは20~30代の男性ビジネスパーソンをコアターゲットに設定した。解決したい課題は、現代社会のストレス。酒や煙草などによるストレス解消ではなく、アロマで健康的に課題に向き合ってほしい。個人に最適な香りを提供することで明日への活力を提供していく」

 太田CEOがこう意気込みを語るように、コードミー ワンでは防臭、消臭など、周囲の人へのエチケットというより、「自分のメンタルを整えるためのヘルスケア」(同)を狙っている。月額料金は1800円(税込み)。毎月届くそのユーザーのためだけに作られたアロマは、シャツの襟やマスク、ハンカチに噴き付けるなどして、自分のために楽しむのが基本だ。

 自分のためだけにカスタマイズされた香りを、自身のブランディングに役立てることも可能だという。人の嗅覚は五感の中でも脳の記憶や感情が影響を受けやすい感覚ともいわれる。

 「企業向けの展開では職場の環境改善などに加え、店頭の香りから社員の名刺の香りまでオリジナルの心地よい香りで統一し、ブランディングに役立てる企業も増えている。コードミー ワンには、その個人バージョンとしての役割が考えられる」(太田CEO)

「#令和」から生まれた「令和の香り」は、「燃えたぎるエネルギーやスパークリング感」のある四万十ジンジャーを使用したエネルギッシュな香り
「#令和」から生まれた「令和の香り」は、「燃えたぎるエネルギーやスパークリング感」のある四万十ジンジャーを使用したエネルギッシュな香り

 コードミー ワンのプレ体験にも役立つ、「#令和」のつぶやきを集約してAIが解析した「令和の香り」(2500円・税込み)も、19年末までの期間限定で発売される。

 「『#令和』の投稿解析では、報われない時代に終わりを告げ、自分らしく成長したいという意欲が強く表れていた。自己表現を助け、前向きになれるような、個性的なスパイスを感じる香りに仕上がった」と太田CEO。令和の幕開けは、嗅覚マーケティング時代の始まりにもなりそうだ。

(写真/福光 恵)