まずは女性の認知、真のターゲットはその先に

 メルセデスは「高収入かつ年配の男性が乗る車」というイメージが強い。同社のラインアップには300万円台のコンパクトカーもあるのだが、「それをどうやって認知してもらうかが大きな課題でした」と奥氏。「マロニエゲート銀座2という女性に人気のスポットにショールームをオープンできることになり、女性にメルセデスを認知してもらう絶好の機会と考えました」。

 マロニエゲート銀座2は、東京メトロ銀座駅とJR有楽町駅をつなぐ動線上にあり、訪れる人の中には20~40代の女性も多い。「わざわざ車を見に来るのではなく、『あ、こんなところに車がある』と目を向ける印象です。とはいえ、これまでリーチできなかった層に立ち寄ってもらえるようになったのは大きいですね」(奥氏)。

女性客に足を向けさせるのは車ではなく、オリジナルグッズや、女性に人気のスイーツ、カラフルな雑貨だ
女性客に足を向けさせるのは車ではなく、オリジナルグッズや、女性に人気のスイーツ、カラフルな雑貨だ

 メルセデス ミー 銀座が女性の認知度を上げたい理由がよく分かるのが、メルセデスに無料で試乗できる「トライアルクルーズ」だ。平日と土日でばらつきはあるが、1日平均7~8組が試乗するという。運転に自信がない人や免許を持っていない人でも、スタッフの運転で銀座の街をドライブできるのがポイントだ。

 「自分で運転しない女性が『メルセデスに乗る』ということは、『助手席に乗るとこんな感じなのね』という体験をすることにもなるんです」と奥氏。高級車ならではの内装や最新機能を妻が体験済みならば、夫が「メルセデスの車が欲しい」と思ったときにも妻を説得しやすいし、妻が夫にメルセデスを薦めるケースも出てくるかもしれない。

 美容や趣味、ファッションなどをテーマにした参加型イベント「She's Mercedes Learning(シーズ メルセデス ラーニング)」も、女性に足を運んでもらうための施策だ。フラワーアレンジメントの体験教室や、スワッグ作り、サシェ作り、手作りアクセサリーなどのワークショップ、化粧品やネイル体験のポップアップブースなどはどれも好評とのこと。

女性に足を運んでもらうため、「今、女性が知りたいこと」をテーマにした参加型イベント「She's Mercedes Learning」も定期的に開催している
女性に足を運んでもらうため、「今、女性が知りたいこと」をテーマにした参加型イベント「She's Mercedes Learning」も定期的に開催している