ストーリーズならではの企業活用事例

 ストーリーズをデータで見てみよう。2019年6月のリリースによると、Instagramの日本国内における月間利用者数(MAU)は3300万人。ストーリーズに関しては、18年11月の日本のデイリーアクティブアカウントにおける利用率が70%に上り、これは2年前から約20倍もの増加だ。もはやストーリーズは、Instagramユーザーにとって身近な機能として定着したといえるだろう。

 もう1つ興味深いデータがある。Instagramによると、企業の公式アカウントをフォローしているユーザーの割合は80%を占めるという。ファッションやメーカーなど、自分の好きなブランドの公式アカウントをフォローしておけば、自動で最新情報を入手できるからだろう。特にInstagramはビジュアルの訴求力があるので、ブランドへの好感度が高まりやすい。

 ではInstagramを活用している企業はストーリーズにどのような投稿をしているのだろうか。

 化粧品や生活雑貨を取り扱うBOTANIST(@botanist_official)は、Instagramをフル活用している。フィード、ストーリーズ、ショッピング機能、IGTV(関連記事「60分動画も投稿可能 インスタ『IGTV』の活用は縦長が鍵」)と、相互に連携させた運用が特徴だ。ストーリーズに注目すると、ニュースや商品紹介などジャンル別に分けてハイライトを並べている。フィード投稿はオシャレなイメージで統一する一方、ストーリーズはスタンプなどでにぎやかに装飾している。

BOTANISTプロフィールページ
BOTANISTプロフィールページ

 注目は「HAPPY VOICE」の名称でくくられた、ユーザーのストーリーズをシェアするストーリーズだ。クチコミ力が大切なコスメ業界では、ユーザーの声を集めて公開できるのは貴重。ユーザーに自社アカウントをタグ付けしてもらうと、自分のストーリーズにシェアできるようになるため、ストーリーズのトップでフォロワーにタグ付けをお願いしている。

ユーザーのストーリーズを再ポストしている
ユーザーのストーリーズを再ポストしている

料理手順から商品ページへ誘導するパナソニック

 ストーリーズには投稿を上にスワイプするとWebページに遷移する機能もある。パナソニッククッキング(@Panasonic_Cooking)は、ストーリーズでシズル感たっぷりに料理の手順を紹介。最後に自社の調理家電を紹介し、商品ページへと誘導している。フィード投稿ではしっかりとレシピを紹介しており、料理好きの女性なら盛り付けや器のアイデアも含めて参考になるだろう。

 なお、ストーリーズへのリンク設置は一部アカウントに限られており、青い認証バッジのあるアカウント、または認証バッジがなくても「エンゲージメントの高い一部アカウント」で使用できる。認証される条件は明かされていないが、アプリから「認証をリクエスト」で申請できる。

パナソニッククッキングのプロフィールページ(左)、ストーリーズに「もっと見る」ボタンが設置されている(中)、自社の商品ページに遷移する(右)
パナソニッククッキングのプロフィールページ(左)、ストーリーズに「もっと見る」ボタンが設置されている(中)、自社の商品ページに遷移する(右)

 ストーリーズではアンケートや質問を投げかけられるスタンプで、閲覧者との交流も可能だ。キャンペーン利用などを考えている場合は、24時間で消えてしまっては意味がないかもしれない。その場合はストーリーズ広告の出稿を検討するといいだろう。

 ストーリーズ広告はユーザーのストーリーズに挟まれて表示されるため、極めて自然に受け入れられる。広告なら24時間たっても消えないので、アンケート機能でインタラクティブなやり取りも可能。広告はアカウントのアイコンの横に「広告」と出るだけ。スマホの全画面を利用できるため縦型クリエイティブに向いているが、既にフィードに投稿した写真や動画を加工してフォーマットに合わせるツールも用意されているので安心だ。詳細はInstagramビジネスのストーリーズ広告ページで確認できる。

(画像/鈴木 朋子)