LINEは2019年6月27日に「LINE CONFERENCE 2019」を開催し、「LINEスタンプ」のサブスク化など、複数の新サービスを発表した。「LINE MUSIC」の楽曲が1回ずつ無料で聴ける「ONE PLAY」や信用スコアリングサービスなども提供を開始するという。
ライブコマースも20年中に提供開始
「LINEスタンプ プレミアム」は、300万セットを超えるクリエイターズスタンプ(約3億8000万円分)が月額240円(学生プランは120円)で使い放題になるサービス。ほとんどのクリエイターズスタンプは1セット50コイン(120円)から、100コイン(240円)のものも多いので、スタンプをよく使うユーザーには魅力的だろう。
音楽ストリーミングサービス「LINE MUSIC」の楽曲、5400万曲以上が1回ずつ無料で聴ける「ONE PLAY」も19年秋に提供する予定。従来、非課金では30秒しか聴けなかった楽曲が、同サービスではフル尺で再生可能になる。LINE MUSICのMAU(月間アクティブユーザー)は、19年5月時点で1100万人を突破している。LINEはこのサービスによってユーザーが新しい音楽に触れる機会を増やし、ストリーミング市場のさらなる活性化を図る考えだ。
一方「モデルになりたい」「声優になりたい」などの夢を持った一般ユーザーやタレントなどの著名人が“LINE LIVER(ライブ配信者)”として動画を配信しているのが「LINE LIVE」。こちらでは月額制で限定ライブ配信を視聴可能にする機能を19年7月から提供する。ライブ配信を通じて、LINE LIVERとのコミュニケーションを楽しみながら紹介された商品を購入できるライブコマースも20年中に導入する予定だ。
AIが消費者個人の信用スコアを算出、スコアに応じて特典を提供
19年6月28日から利用可能になったスコアリングサービス「LINE Score」は、AI(人工知能)が消費者個人の信用スコアを算出し、そのスコアに応じて特典を提供するというもの。既婚/未婚、子供の有無、持ち家か賃貸かといった15問程度の質問に答えるほか、「かんたん本人確認」を済ませるとスコアがアップする(1000点満点)。現在(19年7月1日時点)のところ、「LINE Pay」のポイント還元率のアップ、高級ブランドバッグの3カ月間無料レンタル、映画の試写への招待といった特典を用意している。
「LINE」内にサービスページの開設が可能に
20年春の提供を予定しているのが「LINE Mini app」だ。これは企業や店舗が持っているライン公式アカウントのページやLINE Payと連動したLINE内のサービスページ。会員登録機能や予約機能、クーポン機能、決済機能、ポイントカード機能などをアプリ内アプリとして用意し、それらを利用すればITの知識に乏しくてもサービスページを構築できる。
このサービスページにアクセスすれば、ユーザーは公式アカウントのページで見た商品の予約や事前購入でき、LINE Payによる決済までを1つの流れの中で完了できる。もちろん店舗側にもメリットがあり、例えばクリーニング店なら、会員証の発行から決済、ポイントの付与などができるほか、仕上がり日をプッシュで通知するなど、ユーザーの状況に合わせたコミュニケーションが可能になるという。
(写真/堀井塚高、写真提供/LINE)