楽天グループ最大規模のイベント「Rakuten Optimism 2019」に関する事前説明会が、2019年6月25日に開催された。同イベントは楽天が事業ごとに開催してきたリアルイベントを網羅するもの。同グループでは今回のイベントを通してユーザーのクロスユースを促進したい考えだ。

「Rakuten Optimism 2019」は、楽天グループが総力を挙げて実施する一大イベント
「Rakuten Optimism 2019」は、楽天グループが総力を挙げて実施する一大イベント

楽天グループの事業が集結する一大イベント

 2019年7月31日から8月3日にかけてパシフィコ横浜で開催される「Rakuten Optimism 2019」は、ネットショッピングからファイナンス、エンターテインメントまで70以上のサービスを展開する楽天ブランド全体の認知向上を目的としたイベントだ。「5G時代を、先取りしよう。」をテーマに、入場無料の「体験型イベント&フェスティバル」、および有料チケット制の「ビジネスカンファレンス」、招待制の「ライブパフォーマンス」を実施する。

 同イベントを開催する楽天の狙いの1つは、楽天モバイル(東京・世田谷)が20年6月にサービス開始を予定している次世代高速通信技術「5G」で可能になる新サービスを体験してもらうこと。もう1つは「完全キャッシュレス」の推進。そして同社が提供するさまざまなサービスの認知度を高め、1人のユーザーが複数の同社サービスを利用する“クロスユース”を促進することだ。

楽天のキャリア事業参入前に5Gの世界観を見せる

 「フューチャー・ワールド」と題された体験型イベント&フェスティバルでは、「近未来体験エリア」「お買いものパンダエリア」「グルメエリア」「ライフスタイルエリア」などの各エリアで、楽天市場、楽天トラベルといった楽天グループの事業が提供するコンテンツを用意する。

 「近未来体験エリア」は、5Gの世界観を体験してもらうためのエリア。「Rakuten CUP VR」「デジタルクローゼット」など、5Gの特徴である「超高速、低遅延、多接続」を生かした体験コーナーを設置する。

「Rakuten CUP VR」では、楽天がスポンサーを務めるFCバルセロナとヴィッセル神戸の試合を8K VR映像で再現。超高精細8Kの映像で実際にピッチにいるかのような臨場感を味わえる
「Rakuten CUP VR」では、楽天がスポンサーを務めるFCバルセロナとヴィッセル神戸の試合を8K VR映像で再現。超高精細8Kの映像で実際にピッチにいるかのような臨場感を味わえる
お買いものパンダエリアでは、3Dスキャンで生成した自分のアバターと、楽天ポイントのマスコットである「お買いものパンダ」が一緒に踊る映像を大型ディスプレーで楽しめる。5Gの特徴の1つ「低遅延」が生かされている
お買いものパンダエリアでは、3Dスキャンで生成した自分のアバターと、楽天ポイントのマスコットである「お買いものパンダ」が一緒に踊る映像を大型ディスプレーで楽しめる。5Gの特徴の1つ「低遅延」が生かされている
5Gの特徴「多接続」で可能になるのが、自分のスマートフォンをリモコン代わりにして、大型の電子看板に表示された商品を購入できる「デジタルクローゼット」だ
5Gの特徴「多接続」で可能になるのが、自分のスマートフォンをリモコン代わりにして、大型の電子看板に表示された商品を購入できる「デジタルクローゼット」だ

 「Rakuten CUP VR」は、19年7月に開催されるサッカー「Rakuten CUP」のハイライトを8K VR(仮想現実)映像で楽しめるというもの。8Kの超高精細映像で5Gの特徴をアピールするが、今回はデモ体験にとどまる。実際に5G環境で実演するのではなく、有線を利用するとのことだ。

 楽天技術研究所代表の森正弥執行役員は「5Gによって、どんなサービスやビジネスが可能になるかにフォーカスしていく」と、近未来体験エリアの意義を語った。

支払いは完全キャッシュレス

 グルメエリア、ふるさとエリアでは、通販サイト「楽天市場」に出店している店舗によるお取り寄せグルメを中心とした物販を行う。また「楽天トラベルまつり」の各ブースを回ってミッションをクリアすると、抽選でプレゼントが当たるイベントも開催する。

 会場内での物販や飲食は完全キャッシュレスで、支払いには楽天ペイ、または楽天Edy、交通系電子マネー、各種クレジットカードが必要。楽天は既に楽天イーグルスの本拠地である楽天生命パーク宮城で完全キャッシュレスを導入しているが、今回のイベントも楽天が目指す完全キャッシュレス社会の一環といえる。

 楽天ペイメントの中村晃一社長によれば「支払いに楽天Payを利用した場合、利用金額に対して55%分(最大1000ポイント)の楽天ポイントを付与するイベントも実施する」とのこと。他にも手元のスマートフォンでコーヒーなどを事前にオーダーしておき、受け取りの際に顔認証を利用するブースなども用意するという。

体験型イベント&フェスティバル「フューチャー・ワールド」には「Rakuten EXPRESS」などのサービスも出展する。物販や飲食は完全キャッシュレスとなっている
体験型イベント&フェスティバル「フューチャー・ワールド」には「Rakuten EXPRESS」などのサービスも出展する。物販や飲食は完全キャッシュレスとなっている
会場内での物品の購入や飲食に楽天ペイを利用すると55%のポイントバックが付与される
会場内での物品の購入や飲食に楽天ペイを利用すると55%のポイントバックが付与される
スマートフォンによる事前オーダーと顔認証による決済を組み合わせたブースも用意する
スマートフォンによる事前オーダーと顔認証による決済を組み合わせたブースも用意する

 楽天常務執行役員兼CMO(最高マーケティング責任者)の河野奈保氏は「4日間にわたるイベントなので、泊まりがけの参加者もいるはず。そういった人に向けて楽天トラベルでホテルの割引サービスなどを用意する」と話す。

 「楽天市場」で提供されている物品の購入に楽天の電子決済サービスや電子マネーを利用してもらい、購入した物品を同社の配送サービスである「Rakuten EXPRESS」で自宅に送るといった使い方を提案することで、楽天が狙うクロスユースは促進されるだろう。

5Gが引き起こすイノベーションを有識者が語る

 有料チケット制「ワールド・ビジョナリー・カンファレンス」のサブテーマは、『イノベーションで、世界を変える。』。こちらでは電子商取引やフィンテック、エンターテインメント、医療といった各分野の有識者が、5G時代の展望を語る。

 19年6月末時点で登壇が決まっている主な有識者は以下の通り。

・デイビット・B・エイガス氏(南カリフォルニア大学エリソン・インスティテュートCEO)
・トニー・フェルナンデス氏(エアアジア・グループCEO)
・藤田晋氏(サイバーエージェント代表取締役社長)
・小林久隆氏(米国立がん研究所主任研究員)
・佐藤可士和氏(株式会社SAMURAIクリエイティブディレクター/アートディレクター)
・小山薫堂氏(放送作家)
・ロバート・スワン氏(インテルコーポレーションCEO)
・竹中平蔵氏(慶應大学名誉教授/東洋大学教授)
・山中伸弥氏(京都大学iPS細胞研究所所長/教授)
・ジョン・ジマー氏(Lyft Inc.共同創業者兼社長)
・三木谷浩史(楽天会長兼社長)
・タレック・アミン(楽天モバイルCTO)
・平井康文(楽天副社長執行役員)
・門倉貴史(エコノミスト/BRICs経済研究所代表)
・川島隆太(東北大学加齢医学研究所所長)
・菊池隆裕(日経BP総研上席研究員)
・桐谷広人(将棋プロ棋士七段/優待投資家)
・窪田真之(楽天証券経済研究所所長兼チーフ・ストラテジスト)
・ドゥルガ・マラーディ氏(クアルコムテクノロジーズ シニアバイスプレジデント兼4G/5G担当ジェネラルマネージャー)
・宮本亜門(演出家)
・森正弥(楽天執行役員/楽天技術研究所代表)
・森永卓郎(経済アナリスト/獨協大学教授)
・中野信子(脳科学者/医学博士/認知科学者/東日本国際大学教授)
・杉原杏璃(タレント)
・デイヴ・ワード(シスコSVPエンジニアリングCTO兼チーフアーキテクト)
・渡辺望(NECワイヤレスアクセスソリューション事業部シニアエグゼクティブ)
・山田善久(楽天副社長執行役員/楽天モバイル社長)

 また8月2日と3日には、スペシャルゲストによるライブパフォーマンスも開催される。3日は人気ロックバンドX JAPANのYOSHIKIによるライブパフォーマンス「Rakuten YOSHIKI Night」が決定。招待制のイベントのため、応募には「楽天市場」「楽天カード」「楽天モバイル」いずれかのユーザーが指定の条件を満たす必要がある。当選者数は2200組4400人となっている。

8月3日のスペシャルゲストはX JAPANのYOSHIKI。19年6月27日までに「楽天市場で合計5000円(税込み)以上の買い物をする」といった条件を満たしたユーザーを抽選で招待する
8月3日のスペシャルゲストはX JAPANのYOSHIKI。19年6月27日までに「楽天市場で合計5000円(税込み)以上の買い物をする」といった条件を満たしたユーザーを抽選で招待する

(写真/堀井塚高)