インバウンドのゲストの4分の1が中国人、対応は?

 Airbnbのホストだけでなく、インバウンドのゲストに向けた施策についても検討中だという。そもそも日本を訪れた外国人旅行客が抱える課題とは、一体何なのだろうか。

 「日本で旅行をする際の課題としてよく上がるのが、コミュニケーション。例えば電車の乗り方や目的地までの行き方、券売機の使い方、銭湯や温泉などでのマナー。利用したいけれど、よく分からないのでちゅうちょするという人が多い。そこで我々がコミュニケーション手段を提供することで、ゲストをサポートする施策を検討している」(田邊氏)

 この施策の第1弾として、中国人に向けたサービスを展開していくという。まずは日本の旅館を楽しみたいと思っている中国人向けに、中国語でのサポートを本年度中に開始したいとのこと。

 「例えば旅行の前に、旅館に宿泊する人数、性別、年齢を教えてもらうことで、旅館側は浴衣を準備できる。料理を楽しんでもらうために、アレルギーや食べられないものについても事前にヒアリングをする」(田邊氏)

 今後は券売機の使い方や温泉や銭湯でのマナーなどを、Airbnbのアプリのメッセージ機能を使ってサポートするサービスも検討中だという。

 これらの施策を始めるのは、「分からないからちゅうちょしていた冒険を、もっと積極的にしてほしい」という思いから。日本は外国人旅行客から「どこに行っても面白くて新しい発見がある」と評価されているそうだ。コミュニケーションのハードルを下げ、より多くの場所を訪れてもらい、「日本独自のサービスもどんどん使ってもらいたい」と田邊氏は意気込む。

Airbnb Japan 代表取締役の田邉泰之氏。Huluの日本ビジネス立ち上げに携わった後、2013年にAirbnbのシンガポール法人に入社した。2014年から現職
Airbnb Japan 代表取締役の田邉泰之氏。Huluの日本ビジネス立ち上げに携わった後、2013年にAirbnbのシンガポール法人に入社した。2014年から現職

 カンファレンスではAirbnb Partnersについての説明もあった。Airbnbでは物件の開発、セットアップと運用、ゲストの送客と3つにカテゴリーを分けて、企業と連携して民泊のエコシステムを構築しようとしている。参画企業が117社に達し、成長が加速していることをアピールした。

Airbnbパートナーエコシステムの仕組み
Airbnbパートナーエコシステムの仕組み

 Airbnbは、ブラジルで行われたサッカーFIFAワールドカップでの利用者は10万人以上、リオ五輪では8万5000人、平昌五輪でも9000人超えと、世界的なイベントで実績がある。日本でも今後、ラグビーワールドカップや東京五輪など大イベントが控えている。活動次第ではAirbnbが日本で存在感をアピールする絶好の機会になるだろう。

田邉泰之氏(左)とブレチャージク氏(右)
田邉泰之氏(左)とブレチャージク氏(右)

(写真提供/Airbnb Japan)