日本コカ・コーラは2019年夏季の戦略発表会を開催。炭酸飲料最盛期に販売する目玉商品としてエナジードリンクを発表した。同社は過去、別ブランドでこの市場に参入したがその後撤退。競争の激しいエナジードリンク市場へ、このタイミングで再参入する目的と勝算について日本コカ・コーラに聞いた。

「コカ・コーラ エナジー」のビジュアルイメージ(出所:「コカ・コーラ2019年夏季戦略発表会」資料、以下同)
「コカ・コーラ エナジー」のビジュアルイメージ(出所:「コカ・コーラ2019年夏季戦略発表会」資料、以下同)

確実に収益拡大が望める有望な市場

 夏季に向けた新製品発表が相次ぐこの時期、日本コカ・コーラが2019年5月28日に夏季商戦の戦略と新製品を発表した。注目は19年7月1日に発売される「コカ・コーラ エナジー」。カフェインやガラナエキス、ビタミンB6、ナイアシンなどの栄養成分を含み、主に若者に狙いを定めて販売展開する。

中央の「ENERGY」の文字が目を引くパッケージデザイン
中央の「ENERGY」の文字が目を引くパッケージデザイン

 新たなエナジードリンクを夏季製品として投入する狙いについて、コカ・コーラグループ統括部長の島岡芳和氏はこう話す。

 「エナジードリンク市場は、継続して伸長を続けている有望な高収益市場。過去5年の平均成長率は10%を超え、確実に収益拡大が望める。一方で近年はこの市場に新しさが欠けているという声もある。常に刺激的なニュースを欲する消費者に対し、どのようにアプローチすべきかを考えた。エナジードリンクの飲用者の多くは20代を中心とした若者世代で、炭酸飲料も飲んでいるお客様が多い。飲用者が共通するということは、炭酸飲料のリーダーブランドであるコカ・コーラも、エナジードリンク市場で強みが発揮できる」

 「コカ・コーラの“強み”は誰もが知っている独自のおいしさ。さらに高揚感を感じられる楽しい時間や、仲間とつながる幸せな時間を提供できること」(島岡氏)。同社はこの強みをエナジードリンク市場でも発揮していくとのこと。エナジードリンクらしい刺激的な飲みごたえが、コカ・コーラならではのおいしさで楽しめるのも魅力だという。

「コカ・コーラ エナジー」のコンセプトと飲用場面
「コカ・コーラ エナジー」のコンセプトと飲用場面

 「コカ・コーラブランドのイノベーションとして、エナジードリンク市場にもポートフォリオを拡大していきたい」と島岡氏は話す。メインターゲットは、忙しくも充実した毎日を送っている20~30代の男女。コカ・コーラならではの親しみやすく安心感のあるブランドイメージを生かし、普段エナジードリンクを飲んでいない消費者にも気軽に楽しんでもらえるよう訴求していく。

 既にヨーロッパ各国では販売が始まっている。4月にスペインとベルギー、5月にはドイツ、英国と続き、日本は12番目の導入となる。

スペインとベルギーでの販売の様子
スペインとベルギーでの販売の様子

 ヨーロッパ各国では話題を呼ぶ製品になっているそうだが、日本でのプロモーションはどう展開していくのか。

 「世界初の導入はヨーロッパだが、日本市場は世界レベルで見ても重要な市場の1つ。新製品を最大展開するために十分なプランニングを重ねてきた。発売の発表を皮切りに、積極的にプロモーション活動をする予定」と島岡氏。まずはオンラインやTwitterでのティザー活動を行っていくとのこと。

 「導入期には広告や店頭展開を一気に最大化する。世界最大規模の導入プランを実現するために、あらゆるコンタクトポイントでコカ・コーラ エナジーを露出していく。また、手売りのチャネルはもとより、日本独自の自動販売機チャネルでも最大展開する」(島岡氏)

「コカ・コーラ エナジー」のコミュニケーションプラン
「コカ・コーラ エナジー」のコミュニケーションプラン