相性数値は話のネタに

 パーティーでは、お見合いが終わると気に入った相手を3人カードに記入する。相性数値を中心に相手を選んだかを尋ねると、26人中1人だけが「中心に選んだ」と答えた。ほとんどの人は参考程度にとどめ、話した雰囲気や容姿で決めたという。その結果、13組中4組のカップルが誕生した。

 成立したカップルの1組は相性が98%だった。お互い参加者の中で1番相性数値が高かったという。「(相性数値が良いと)意識してしまうが、話しやすさで決めた」(女性)とうれしそうに話してくれた。

 別のカップルは相性80数%だった。決め手は「話しやすく、雰囲気がステキだった」(男性)、「顔を見ていないときと見たときのギャップが、ほとんどなかったから」(女性)とのこと。相性数値は、「顔が見えていないときの話のきっかけ」としてのみ使ったという。

 同社会員様サポートセンターの川尻由紀氏は、「毎月のお見合い紹介では、相性数値とお互いの希望条件(地域や年収、年齢など)を基に紹介している」と話す。今回は相性数値の開示のみで、条件にとらわれず13人と会い、選べるのがポイントだ。

 DNAマッチングコースを開始してから、「従来のコースではあまり見られなかった希望地域以外の方とマッチングするケースが増えた」と川尻氏。相性数値がいいので、「希望地域外だが会ってみては?」と持ち掛けるそうだ。そこまで言うなら……と、お見合いし、次につながるケースもあるという。

成立したカップル、相性数値は80数%だったという
成立したカップル、相性数値は80数%だったという

 HLA遺伝子は生まれてから変わらない。一度検査すれば、その情報を何度もマッチングに利用できるのも魅力の1つだ。まだ利用者が少ないため、相性と希望条件が一致するケースは少ない(川尻氏)が、利用者が増えるに従ってマッチング精度も上がるだろう。

 一昔前は、ご近所の世話焼きな人や知人などの紹介を通して見合いをしていた。今ではインターネットを活用し、手軽に希望条件を指定して相手を選べる時代になった。こうしたサービスは、「利便性は高いが、口下手な人には出会いのきっかけにならない」と藤村氏。人が人を紹介するという原点に立ちつつ、新たな評価軸として科学的根拠を携えたDNAマッチングサービスは、まだサンプルが少ない。今後サンプルを増やし、婚姻したカップルも出てくれば、市場は広がるだろう。