全世界で3億人以上のアクティブユーザーを抱えるTwitter。そこでつぶやかれる言語のうち、約20%が日本語だ。Twitter Japanが2019年5月21日に行ったメディアブリーフィングで、その「つぶやき」の特徴が見えてきた。
Twitterでニュースや自然災害の情報を得る人が多い
Twitterは2006年に米国でスタートした。「ツイート」「つぶやき」と呼ばれる全角140字以内のメッセージや画像、動画などを投稿するSNSだ。Twitter Japanは月に1回以上Twitterにログインする利用者をアクティブユーザーと定義している。18年10月時点のアクティブユーザー数は全世界で約3億2600万人で、うち4500万人が日本人だ。
Twitterで著名人や企業の広報アカウント、ニュースサイトなどをフォローしてさまざまな情報を得ている人は多いだろう。同社の調査によるとTwitterについて「今起こっている出来事がリアルタイムにわかる」と回答した人が42%、「地震や災害などの情報が早い」と回答した人が33%に上った。
情報が早いのは、事件や災害が起きるたびにいち早くつぶやき、拡散するユーザーが多いからだ。同社は例として、18年に報道されたいくつかのニュースを挙げる。
「俳優の大杉漣氏の訃報、渋谷のハロウィーン騒動は、報道された直後にすぐに反応が起きている。西日本豪雨は被害が甚大で報道が長引いたので、Twitterでも長期間話題に上っていた」(Twitter Japan マーケット・インサイト&アナリティクスの竹下洋平リサーチマネージャー)
ニュースをリアルタイムに共有するという傾向は、他国と比べて日本のユーザーに強く表れている。「米国などに比べて日本国内に時差がないことが大きい」(竹下氏)。テレビ番組の内容を「実況」するツイートが盛り上がるのも、「同時間帯に見ている人がきっといるはず」という思いからだろう。
「匿名アカウント」がTwitterを活性化
また、Twitter上では1つのニュースに対してユーザーがそれぞれの持論を述べる場面もよく見られる。18年9月に熊本市議会で市議がのどあめを口に入れたまま質疑をした件では、反対派と肯定派が議論を展開。Twitterの投票機能を使って熊本市のイメージついて尋ねる投稿をした人もいた。
率直な意見を投稿するユーザーが多い理由について、「匿名アカウント」が多い点を竹下氏は指摘する。
「日本は他国と比べて匿名アカウントが多いのが特徴。そのため、政治など普段口にしにくい話題もつぶやきやすいのではないだろうか」(竹下氏)
(写真提供/Twitter Japan)