メルカリやラクマ(楽天)といったフリマアプリの市場規模が急拡大。楽天によれば、この動きをけん引しているのが女子高生で、主にアイドルグッスを取引しているという。さらにラクマを利用する女子高生の多くが「オタク」を自認している実態が明らかになった。
経済産業省は2019年5月16日、18年の「電子商取引に関する市場調査の結果」を公表した。個人間EC(電子商取引)の市場規模が大きく拡大し、特にメルカリやフリマ(楽天)といったフリマアプリの市場規模が6392億円(前年4835億円、前年比32.2%増)に急増。フリマアプリが初めて登場した12年からわずか6年で巨大市場が形成された。
そんな中、楽天は5月14日、ラクマにおいて「アイドルグッズ」の取引数が急増していることを明らかにした。この動きをけん引しているのが15~18歳の女性の利用者で、17年と18年を比較すると取引数の伸び率は約5倍になるという。これを受けて楽天は、ラクマ利用者の女子高校生1230名を対象に彼女たちの趣味の活動における趣向や消費などを調査した。
女子高校生の8割超がオタクを自認
アイドルグッズの取引が急増していることから、まず「自分は●●オタクと言える趣味があるか?」という点から調査。これには80%以上の女子高校生が「ある」と回答した。加えて、いまどきの女子高生は「オタク」にネガティブなイメージはないようで、オタクの印象については「尊敬できる」「好きなこと、夢中になれるものがあるのは良いことだ」という回答が合計で80%を超えた。
続いてオタク活動の消費について調べた。オタクといえる趣味がある女子高生に「最もお金を使うもの」について質問したところ、「ライブ、コンサート、舞台へのチケット代や遠征費」が44.3%でトップ。オタク女子高生の消費でもコト消費が浸透しているようだ。その一方で、「グッズ購入」「音楽や映像の購入」というモノ消費の合計も51.8%とまだまだ大きい。とはいえ、好きなアイドルの楽曲をCDで購入する理由として45.7%を占めたのが「(握手券などの)特典が欲しいから」だった。
約8割がフリマアプリでアイドルグッズを売っていた
CDを購入する際に「中古品として後で売れるから」と答えた女子高校生は、わずか0.3%にすぎない。しかし、応援しているアイドルへの“愛”が冷めると、そのアイドルのグッズ、CDは不要になる。では、不要になったグッズ、CDはどうするのか。この質問には81.0%が「フリマアプリに出品」と回答した。フリマアプリを利用する理由は「お金になるから」が57.8%で最多だ。
ちなみに、フリーコメントとして「出品して売ったお金で、次の推しメン(応援しているアイドル)のグッズを買う」という声もあったとのこと。アイドルグッズは、フリマアプリを通じて女子高校生の間で循環しているのかもしれない。
(画像提供/楽天)