クルマ、交通のビジネスモデルが激変――「MaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス、マースと呼ぶ)」という破壊的なビジネストレンドが動き出しています。

 MaaSとは、鉄道、バス、タクシー、レンタカーといった従来の交通サービスや、カーシェアリング、自転車シェアリング、配車サービスなどの新しい交通サービスをすべて統合し、1つのスマートフォンのアプリを通じてルート検索、予約、決済機能にオンデマンドでアクセスできるようにするサービス。これが普及すればマイカー利用が激減するなど、自動車業界をはじめ日本のビジネスに巨大な衝撃を与えることは間違いありません。

 そのインパクトは自動車・交通業界にとどまりません。小売業や観光業のように人の動きが決定的に重要な産業、不動産業のように交通の利便性が大きく影響する業界の将来像をも変えます。直近では、2019年4月に三井不動産が世界的なMaaS企業「MaaSグローバル」と提携し、同社のMaaSサービスを日本でも利用できるようにすると発表したのも、その現れだといえるでしょう。

 そこで「MaaSとは何か/どんな未来が待っているのか」が分かる記事を、専門記者として創刊以来、MaaSの動向を追ってきた日経クロストレンド副編集長の勝俣哲生が厳選して紹介します。自社のビジネスがMaaSにどう対応すべきなのかを考える材料にしていただければ幸いです。(以下の文章は、勝俣のコメント)

日本上陸「MaaSグローバル」とは何なのか


クルマと交通の革命「MaaS」が分かる記事7選 不動産にも影響大(画像)

交通も月額制へ 「MaaS生みの親」が明かす世界の新潮流


 MaaSグローバルは、「MaaS生みの親」と称されるサンポ・ヒータネンCEOが率いるフィンランドのベンチャー。三井不動産との提携で、19年中には日本に上陸する予定です。世界のトップランナーがどんなサービスを展開しているのか、どんな交通の未来を描いているのか。まずは、日経クロストレンドの独占インタビュー記事でご確認ください(併せてインタビュー後編もどうぞ)。


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MaaSの世界戦略 トップランナーは住宅・ヘルスケア連携へ



鉄道会社はどう動く? 小田急の事例

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小田急MaaS 箱根、江ノ島、新百合ヶ丘が19年の候補に


 日本では2018年、相次いで鉄道事業者がMaaSに取り組み始めました。いち早く参入を表明したのが、小田急電鉄。19年中には住宅エリアの町田・新百合ヶ丘、観光エリアの箱根で実証実験を始める予定です。鉄道のみならず、バスやタクシー、さらには百貨店、スーパー、ホテルといった多様なグループ企業を抱える私鉄ならではのMaaS戦略を解説しています。その他、JR東日本、東京急行電鉄などもMaaSに取り組んでいます。こちらは、以下の関連記事をご確認ください。


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東急・JR東が組んだ「伊豆MaaS」の正体 割安チケットも発行



どんなビジネスモデルを採用しているのか

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MaaSのビジネスモデルを徹底図解 「定額乗り放題」で激震走る?


 世界で注目を集める「MaaSグローバル」は、どんなビジネスモデルなのか。タクシー乗り放題(5キロメートル以内)などユニークなサブスクリプションモデルを分かりやすく解説した記事です。また、自動運転時代が到来したときにMaaSはどのような生活・ビジネス価値をもたらすのか。予測しました。

 トヨタ自動車のMaaS戦略を象徴する次世代電気自動車「e-Palette(イーパレット)」の解説をはじめとした特集記事のまとめ読みは、以下のリンクが便利です。

クルマと交通の革命「MaaS」が分かる記事7選 不動産にも影響大(画像)

新世代モビリティサービス図解



広告・マーケの手法も変わる

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どんな移動でも“マイル”がたまる 米国発MaaSアプリが日本へ


 あらゆる移動手段をシームレスに予約・決済できるようにするMaaSアプリは、移動のストレスをなくすものです。これだけでも十分便利ですが、さらに日々の移動が金銭的な価値を伴うとしたら、もっと使いたくなると思いませんか? そんなアイデアを実現しているのが、米国のベンチャー・Miles(マイルズ)です。同社が展開するアプリは、徒歩や自転車、ライドシェア、鉄道など、ユーザーの移動手段をAI(人工知能)で推測、移動手段・距離に応じて特典(マイル)を付与します。このマイルは映画のチケットやレンタカーなどに交換でき、広告モデルで成り立っています。移動に価値をもたらす広告のあり方を考えるには、参考になる事例といえるでしょう。