カップヌードル「謎肉」1トンを用意

 超会議という場で、慢性的な人手不足に悩む物流業界への理解を広げるとともに、労働力の確保も視野に入れているのは、ヤマト運輸だ。同社は「アンカーキャスト」と呼ばれる13時から夜までの時間帯に勤務する配達員の募集を強化しており、20年3月までに1万人の確保を目標としている。ヤマト運輸が協賛する「超休憩広場」では、13時以降に発生するミッションに参加するとオリジナルグッズがもらえるというイベントを実施し、アンカーキャストの認知度向上を狙う。

 業務をより身近に感じてもらうことを目指す展示は、交通・運輸関連の企業に多くみられる。日本航空は、地上から飛行機に乗り込むときに使うステップカーや、荷物を機内に搬送する際に使うハイリフトローダーなど、航空業務の特殊車両を展示する。鉄道関連では東京地下鉄(東京メトロ)、ジェイアール西日本商事の他、ローカル線の嵯峨野観光鉄道、しなの鉄道、弘南鉄道などが参加。レール解体ショー、クイズ大会、鉄道備品のオークションなどを開く。

日清食品は18年に好評だったカップヌードルの「謎肉」販売を拡充する
日清食品は18年に好評だったカップヌードルの「謎肉」販売を拡充する

 衣食に関する企業の参加も多い。「超フードコート」を協賛する日清食品は、カップヌードルに入っているキューブ状の肉、通称「謎肉」を販売する。18年の超会議では、謎肉だけをカップヌードルの容器に入れて販売したところ1400食が30分で完売。19年は4倍以上になる6000食、重量にして約1トン分を用意する。来場者と共に楽しめる企画を展開することで、ロイヤルティー向上につなげる。

 大塚食品は、19年4月1日に発売になったばかりの炭酸飲料「MATCH」の新製品「マッチゼリー」2万本を会場でサンプリング配布する。見た目のインパクトで“インスタ映え”のようなSNS拡散を狙った企画もある。博多ラーメン店「一風堂」を展開する力の源ホールディングスは、果物やフルーツグラノーラをトッピングしながら、豚骨だれとカレースパイスを使った限定ラーメンを提供する。

博多ラーメン店「一風堂」の力の源ホールディングスは、フルーツを使った限定ラーメン「超♡一風堂∞らーめん」を会場で販売する
博多ラーメン店「一風堂」の力の源ホールディングスは、フルーツを使った限定ラーメン「超♡一風堂∞らーめん」を会場で販売する

 創業450年の寝具大手、西川(東京・中央)は「超睡眠ブース」を手掛ける。西川の布団など寝具を設置して、寝そべって休憩できるスペースにすることで、認知度向上を狙う。会場内で8時間「ガチ寝」するコンテストも実施し、入賞者には高級寝具がプレゼントされる。

寝具の西川は寝具を使って休憩できる「超睡眠ブース」を設置する
寝具の西川は寝具を使って休憩できる「超睡眠ブース」を設置する

来場者が前年より増えたら継続

 超会議の母体となる動画サービス「niconico(ニコニコ動画やニコニコ生放送)」は、「YouTube」の他「TikTok」などのスマホアプリの広がりで苦戦を強いられている。18年末時点の有料会員は188万人とピーク時の16年3月時と比べて約70万人の減少となった。こうした背景もあり、19年2月にはniconico事業をけん引してきた川上量生氏は親会社カドカワの社長を退任、ドワンゴ社長には夏野剛氏が就任した。

 その一方で、超会議は18年の来場者数が過去最高の16万人超を記録するなど注目を集めている。夏野氏は「普段はネットで楽しんでいるシャイなユーザーたちが、外に出て多彩な人とつながる場を提供できている」ことが、他の競合サービスにはない優位点だと自信を見せる。

 多彩な企業からの協賛が集まる背景として、「10~20代を中心とした多様な世代に顔が見えるマーケティングができる。誰に何が届いているか分かりづらいネットマーケティングでは得難い機会だと、協賛企業から聞くことが多い」と夏野氏は話す。

 「ぜんぜん収支が合ってない」(夏野氏)という課題はあるものの、「皆さんのご期待に沿えるようにガンガン盛り上げたい。来場者数が18年を超えたら20年も継続する。幕張でお会いしましょう」と、夏野氏はネット越しに会見を視聴しているユーザーに呼び掛けた。