プロ野球独立リーグのルートインBCリーグは、コンテンツ制作会社のOceansと組み、同リーグ傘下の選手を紹介する番組のネット配信を始めた。番組では掛布、田尾、川相といった球界のレジェンドが選手のプロモートに一役買う。3人のレジェンドに、BCリーグと選手への思いを聞いた。
プロ野球のレジェンドたちが選手を応援
熱心な野球ファンを除けば、ジャパン・ベースボール・マーケティング(東京・練馬)が運営するプロ野球独立リーグ「ルートインBCリーグ(以下BCリーグ)」を知っている人はそれほど多くないだろう。そのBCリーグが、創立から13年を経てドキュメンタリー番組「Dreamers~夢を追いかける男達~」のネット配信を開始した。この番組は、アスリートとファンをつなぐことを目的としたSNS「KIZUNAプロジェクト」を運営するOceansとの協業による生配信で、コンテンツ専用アプリ「KIZUNA LIVE!」で視聴できる。
「Dreamers」では、球界のレジェンドたちが未来のスター選手を取材する中でイチオシの選手を選び、彼らが2019年プロ野球ドラフト会議の日を迎えるまでを追う。レジェンドには元阪神タイガースの掛布雅之、元中日ドラゴンズの田尾安志、元読売ジャイアンツの川相昌弘といった面々がそろう。
ジャパン・ベースボール・マーケティングの村山哲二社長は、今回の取り組みの理由について「BCリーグの選手はそれぞれ、(プロにならなかった、なれなかったという)ストーリーを持っている。そういった背景を知ってもらい、応援してもらえる仕組みを作りたい」と説明する。野球のプレーだけでなく、夢の実現に向けて頑張る選手たちの姿を紹介することで、野球ファン以外の層にもBCリーグの存在を訴えかけようというわけだ。
実際、18年のドラフト会議では6人のBCリーグ所属選手が指名されているだけに、レジェンドの眼鏡にかなった選手がプロ入りする可能性は十分にある。レジェンドの一人である田尾氏は「毎年、数人ながらプロに入ってくる選手がいる。そういう選手をプロになる前から応援し、後で『プロになる前はこんな選手だったんだよ』と言えるのはうれしいのではないか。自分の家族のような感覚で応援してもらえる可能性は大きい」と語る。