日本展開の可能性? ゲーム定額制サービス「Apple Arcade」

 App Storeでは現在30万作品を超える無料・有料、およびコンテンツ内課金のゲームタイトルが提供されている。19年秋には150を超える国々で、新たに定額制ゲームサービス「Apple Arcade」を投入する。iOS、macOS、tvOSを搭載する各機器で楽しめる。日本市場への投入に関する発言はなかった。

iPhoneやiPadで楽しめる「Apple Arcade」
iPhoneやiPadで楽しめる「Apple Arcade」

 新サービスには、App Storeのアプリ内メニューに新設する「Arcade」タブからアクセスする。「ファイナルファンタジー」シリーズの生みの親であるゲームクリエーター・坂口博信氏も、Apple Arcadeにビデオメッセージでエールを送った。プラットホームに参加するゲームスタジオには、Annapurna Interactive、Bossa Studios、コナミ、レゴ、セガといった名前が挙がっている。

アプリの「Arcade」タグからアクセスする
アプリの「Arcade」タグからアクセスする

 ローンチ当初は、100作品を超える独占ゲームをそろえる予定。新規タイトルも、随時プラットホームに追加される。好みに合う作品のリコメンデーションや、iOSの「スクリーンタイム」との連動機能を設けることもあり、「プライバシー保護、セキュリティー管理については万全の対策を講じる」という。

Apple Arcadeでしか楽しめないストリーミングゲームコンテンツがそろう
Apple Arcadeでしか楽しめないストリーミングゲームコンテンツがそろう

 ゲームコンテンツについては、App Storeの厳密なガイドラインの下で管理される。提供価格などの詳細については、機会を改めて発表するとのこと。

 今回のプレスカンファレンスで発表されたアップルの新サービスの中で、この定額制ゲームサービスについては、日本で導入される可能性がありそうだ。実現すれば、ソニー・インタラクティブエンタテインメントの「PlayStation Now(PS Now)」の強力なライバルになるだろう。米国では、グーグルが発表した「STADIA」と激しい競争を繰り広げるに違いない。

月額約10ドル、雑誌・新聞の定期購読アプリ「Apple News+」

Mac/iPad/iPhoneで楽しめる「Apple News+」
Mac/iPad/iPhoneで楽しめる「Apple News+」

 雑誌・新聞記事の定期購読「Apple News+(プラス)」は、本日発表されたサービスの中では最も早い、19年3月25日にアプリの提供を始めた。地域は米国とカナダ。カナダでは英語版とフランス語版を用意する。19年内にはオーストラリアと英国でも順次スタートする。利用できる端末は、iPhone/iPadとMac。

 Apple Newsは米国で15年に配信を開始したiOS 9の頃に始まったサービスだが、今回「Apple News+」として米国内で販売されている300以上の一般誌、カナダで販売されている30以上の一般誌をデジタルコンテンツに加えた。

デジタル化された雑誌のアーカイブは300誌以上
デジタル化された雑誌のアーカイブは300誌以上

 新聞はウォール・ストリート・ジャーナル、ロサンゼルス・タイムズが参加。theSkimmやTechCrunchといったオンラインメディアのコンテンツも読める。月額利用料金は9.99ドル(約1100円)。初月は無料で試し読みできる。

 プレスカンファレンスのステージでは、ファッション誌のVogueやナショナル ジオグラフィック、People、ELLE、Rolling Stoneなど、エディトリアルデザインや写真のグレードが高い雑誌を中心に紹介。iPad ProやiPhoneの大きな画面が生かせるよう、アプリのユーザーインターフェースをさらにブラッシュアップしたことを強調した。例えば動画を活用した“動く雑誌のカバーアート”や、写真の上にオーバーレイ表示されるスタイリッシュなテキストなど、洗練され、なおかつ紙の雑誌では表現不可能な事例が目を引いた。

iPad Proの大画面を生かせる、ビジュアル性の高いコンテンツがそろう
iPad Proの大画面を生かせる、ビジュアル性の高いコンテンツがそろう

 Apple News+のコンテンツには、専任編集者によるリコメンデーションや、機械学習を組み合わせて生成する「For You」セクションによるパーソナライゼーション機能が加わる。リコメンデーションのアルゴリズムについては、ユーザーが読んだ記事をグループ化した情報に基づいてパーソナライゼーションを行う。ユーザーが読んだ記事の内容についてはプライバシーが保護され、「広告表示の用途に流用されることはない」という。

 日本に限らず「Apple News+」を各地域に展開する場合は、ローカライズの壁が立ちはだかっているだけでなく、アプリのユーザーインターフェースをフル活用するエディトリアルデザインのノウハウを育成する必要がある。仮に日本上陸となった場合には、「まんが」や「男性向けグラビア」などのコンテンツを、上手に取り込めるかが躍進の鍵を握るだろう。