アスクルが運用するネット通販サービス「LOHACO」(ロハコ)は「暮らしになじむLOHACO展2018」を開催し、協力メーカー48社から58点の商品が紹介された。メーカーとコラボレーションしながら開発するスタイルが話題になり、パッケージデザインにも毎回、期待が集まっている。
「暮らしになじむLOHACO展2018」は、東京の代官山T-SITEで2018年10月5日から10日まで開催された。「LOHACO EC マーケティングラボ」に参加する大手メーカーと共同開発した新しいパッケージの商品を発表するイベントで、4回目を迎える。店頭で消費者の注目を集める派手なパッケージとは異なり、「暮らしになじむデザイン」というロハコのコンセプトに応じた商品群は毎回、注目を集める。今回は48社から58点の商品が紹介された。
「家事や育児、仕事に多忙な女性の暮らしを軽くしたい、という思いでロハコは始まった。オープンキッチンが増えている状況なども踏まえ、“隠さずに出しっぱなし”でもいいデザインにして家事負担を軽減したり、ストーリー性のあるデザインや新しい機能が家族の会話を豊かにしたりと、取り入れるだけで暮らしが快適に変わる商品をそろえた」とロハコの事業を担当するアスクル取締役CMO BtoCカンパニー ライフクリエイション本部の木村美代子本部長は言う。
デンマークのライフスタイルに注目
特に今回はデンマーク大使館などの後援も受け、海外でもブームになっている新しいライフスタイルの「HYGGE(ヒュッゲ)」の精神を取り入れた商品を開発したことが大きな特徴だ。「ヒュッゲ」とはデンマーク語で「満ちたりた、心地よい」を表す言葉で、世界でも有数の幸福度が高い国(国連の世界幸福度調査による)であるデンマークの暮らし方や精神を表しているという。物質だけの豊かさにとらわれず、ゆったりとした時間の過ごし方や心のありようなどが重視されるようになったようだ。
ヒュッゲな暮らし方を実現するため、展示会でも新しい商品のコンセプトやパッケージデザインの開発に各社がしのぎを削っていた。さらに「A Day with LOHACO~LOHACOのある1日」と題し、58商品を大きな飛び出す絵本のように展示していたのも印象的だった。朝、昼、夜、休日と4つのテーマに分けて、各シーンにふさわしい商品を配置したという。
ロハコの事業は12年10月のサービス開始から5年で、売上高417億円(18年5月期)を達成した。アスクル全体の売上高が約3600億円なので、約11.6%を占めるようになった。18年8月にはロハコのユーザー数が累計で500万人を超えるなど順調に推移している。
(写真提供/アスクル)