イッセイ ミヤケが2018年9月、新店舗「GOOD GOODS ISSEY MIYAKE」を東京・代官山にオープンした同社の複数あるブランドからバッグやポーチを中心とした雑貨やTシャツなどを販売する。比較的安価な商品を充実させ、ユーザーの裾野を拡大する効果を狙う。
例えば、「me ISSEY MIYAKE」の「SOLID BAG」は、特殊な細い糸を機械でニット状に編み上げてから4分の1に縮ませ、染色するオリジナル製法で作っている。同店オリジナルの10色の別注カラーを販売する。サイズは大小の2種類で、価格は大が2万円(税別、以下同じ)、小が1万6000円。
折り畳むと三角、広げると四角になる「BIG PYRAMID PLEATS BAG」は、4色展開で価格は6500円。訪日客のお土産やちょっとしたプレゼントにも購入しやすい価格だ。
同店で扱う商品は当面、「me ISSEY MIYAKE」「132 5. ISSEY MIYAKE」「ISSEY MIYAKE」「BAO BAO ISSEY MIYAKE」の4ブランドから選ぶ。今後は、他のブランド商品にも拡大する。さらに同店のオリジナル商品の開発も検討している。
斜めストライプが未来的
新店舗は東急東横線の代官山駅から歩いて3分ほどの場所にあり、隣には「HOMME PLISSÉ ISSEY MIYAKE(オム プリッセ イッセイ ミヤケ)」のショップがある他、カルチュア・コンビニエンス・クラブが運営する「代官山 蔦屋書店」も100mほどの近さ。多くの若者が集まる人気のエリアだ。こうした若者にもファンを増やす役割を期待できる。
新店舗は2階建てで、ファサードはコンクリート打ちっぱなしのシンプルなたたずまい。空間デザインは、三宅一生氏の下でデザインを学んだ吉岡徳仁氏が手掛けた。薄いグリーンのアルミ製の壁全体に斜めのストライプが走っている他、大きな窓には斜めの梁を入れているのが特徴。これらの斜めの線が、店内に未来的な雰囲気をつくり出している。
ストライプには等間隔のスリットが入り、商品を掛けるためのフックや棚などの什器を固定できる機能を備えている。季節などの要因で扱う商品も変化するため、それに合わせて商品の並べ方を簡単に変更できるメリットがある。
ショップのロゴは、同社のロゴを多く担当している浅葉克己氏がデザインした。モチーフは満月と三日月で、広がっていくイメージや人と人のつながりを無限大の記号に似せた中央の「0」の重なりで表現している。
(*以外の写真提供/イッセイ ミヤケ)