2023年4月開校予定の「神山まるごと高専(仮称)」は、「デザイン」「テクノロジー」「起業家精神」を学ぶ全寮制高等専門学校だ。講師陣はテクノロジー、デザイン、アントレプレナーシップのいずれかのプロフェッショナル。その目指すものを、理事長に就任予定の寺田親弘氏に聞いた。
寺田 親弘(てらだ ちかひろ)氏
神山まるごと高専 理事長(予定)
Sansan代表取締役社長/CEO
神山まるごと高専 理事長(予定)
Sansan代表取締役社長/CEO
慶應義塾大学環境情報学部を卒業後、三井物産入社。情報産業部門に配属された後、米国シリコンバレーでベンチャー企業の日本向けビジネス展開支援に従事。その後、関連会社に出向し、経営企画、管理業務を担当。2007年Sansan創業
──徳島県神山町で「神山まるごと高専(仮称)」設立に取り組むきっかけは?
寺田親弘氏(以下、寺田) 今も、ビジネスが自分の主戦場であることに変わりはありませんが、本業では解決できない社会課題として教育に興味がありました。テクノロジーとデザインで「モノ」を生み出すことができれば、起業して「コト」を起こすことができる。これらの能力を持ち合わせた人材育成の場として、高等専門学校(高専)設立を目指すに至りました。
──なぜ高専なのでしょうか。
寺田 高校は大学予備校、大学はモラトリアム期間とも揶揄(やゆ)されます。高専は15歳で入学して20歳まで、一貫した意思と目的を持って学ぶ点が魅力です。「教育は若いうちから」という声もありますが、小中学校は、親の意思やバックボーンで決まるケースがほとんど。そう考えると、自分の意思で進路を選べるのは高校生くらいから。小中学校でも高校でも大学でもなく、15歳から5年間学ぶことに意味があると考えています。
デッサンの授業もAIの授業もある
──どんな授業を予定していますか?
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