家電・ITの見本市「CEATEC(シーテック)」は、2020年10月にオンライン開催し、コンテンツのアーカイブ配信を20年12月まで継続した。アジア最大級をうたう展示会のオンライン化でどんな成果が見えたのか。21年のハイブリッド開催では何を目指すのか。CEATEC実施協議会の鹿野清氏に聞いた。

2020年10月にオンライン開催した家電・ITの見本市「CEATEC(シーテック)」のトップページ
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 電子情報技術産業協会(JEITA)など3団体が主催する大型見本市CEATECは、20年にわたり展示場の幕張メッセ(千葉市)で開催されてきた。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、20年10月のイベントは完全オンライン化。4日間の会期後は、講演や企業の展示コンテンツを20年12月までアーカイブ配信した。オンライン化を推進したCEATEC実施協議会エグゼクティブ・プロデューサー鹿野清氏に、ニューノーマル時代にあるべきイベントの方向性を聞いた。

CEATECのオンライン化で見えてきた成果は何でしょうか。

会期の20年10月20~24日で約13万人。それ以降、12月末までのアーカイブ配信を含めると累計で15万人以上の方に来場いただきました。重複なしのユニーク数でいえば約9万7000人です。アーカイブ配信ができるというオンライン化の特性を生かすことで、多くの方に訪問いただいたと考えています。なお、19年の幕張メッセでのリアル開催ではユニーク数で約14万人でした。

 オンライン化することで、北海道から沖縄まで出張費用がかからず参加できるというメリットがあります。これまでリアル会場だと、来場者のほとんどは関東圏でしたが、中部や関西圏の比率が上がっているという差がはっきりと出ました。

CEATEC実施協議会エグゼクティブ・プロデューサーの鹿野清氏
CEATEC実施協議会エグゼクティブ・プロデューサーの鹿野清氏
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 最大の収穫は、多くの方に講演を聴講いただいたことです。延べ聴講者数は約12万人。約80のセッションがあり、特に次世代通信の5Gやニューノーマル社会に関連する講演が人気でした。最も多くの人が集まった5Gの産業利用に向けたワークショップは約5000人が聴講しました。

 リアル会場では収容人数の限度があり、人気のある講演で大きな会場を用意しても、立ち見を含めてなんとか1200人というところ。オンラインは会場キャパの制限がないため、これだけの結果につながりました。

ニューノーマル社会や5Gをテーマにした講演の注目度が高かった
ニューノーマル社会や5Gをテーマにした講演の注目度が高かった
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 カンファレンスは4日間の会期中に約10万人、アーカイブ期間に約2万人が視聴しました。5Gなど皆さんの興味あるテーマは会期中にライブで見る傾向が出ています。

イベントの規模を示す出展企業の数はどう変化しましたか。

出展の申込社/団体数をカウントすると356です。19年は787としておりましたが、この数字は、各社ブースの中で共同出展をしていた企業を含めたもの。出展申込数でカウントすると19年が355となり、20年と同程度になります。一部報道では出展社が半分になったとされていましたが、これは誤解です。いずれにせよ、オンライン化により数値は以前と単純に比較ができなくなっています。主催者としては来場者数、出展者数、リード(ブースを訪問した人の情報)の数は引き続き気になる数値ですが、基準を考え直していく必要があります。

356社が出展し、新製品や技術の情報を配信した
356社が出展し、新製品や技術の情報を配信した
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