クックパッドは、住宅のキッチン環境の向上を狙った「たのしいキッチン」事業を推進。2020年2月、不動産物件をキッチンの使いやすさで評価して掲載するサイトを開設した。同事業を発案した執行役員の渡部一紀氏と、NOSIGNERの太刀川英輔氏に、背景や今後の方向などを聞いた。
クックパッドJapan執行役員 たのしいキッチン事業部
料理レシピの情報サービスなどで知られるクックパッドは、デザインオフィスのNOSIGNER(横浜市)の太刀川英輔氏と組んだり、不動産物件の情報サービスなどを手掛けるグッドルーム(東京・渋谷)と提携したりすることで、“理想のキッチンが見つかる不動産情報サイト”を掲げた「たのしいキッチン不動産」を立ち上げています。なぜ、クックパッドが不動産の分野にまで手を広げたのでしょうか。
渡部 当社は1998年から料理レシピを投稿・検索できるサービスを運営して成長してきた会社です。そんな中、近年では「毎日の料理を楽しみにする」という視点から新規事業も推進しており、生鮮食品EC「クックパッドマート」なども始めています。そして、料理レシピや食材の次に、料理を実際に体験できる場として、キッチンの存在に注目したのです。
私自身の体験ですが、以前はキッチンが狭い家に住んでいたため、自宅で料理を楽しもうという気が起こりませんでしたが、引っ越しをしてキッチンが広い家に住むようになると、料理をしたくなったのです。このことから、キッチンには大きな魅力があると感じました。そうした課題感を、事業としてどう具現化すべきかを検討するに当たって、以前から交流があった太刀川さんに声を掛けました。
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